NT倍率が高いとどうなる?NT倍率のチャートから今後の動きを予想

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

NT倍率は日経平均と日経平均とTOPIXを利用する指標です。2010年頃から2021年頃までNT倍率は上昇傾向にありましたが、2021年から下落しています。これはなぜでしょうか。

NT倍率からどんなことがわかるのか簡単に説明ます。

目次

NT倍率とは

NT倍率は日経225(日経225)をTOPIX(東証株価指数)で割った指標です。

NT倍率 = 日経225 ÷ TOPIX

NT倍率がどんなものかを説明する前に、日経225とTOPIXについて簡単に説明します。

日経225(日経平均株価)

日経225(日経平均株価)は日本経済新聞社が発表する株価指数で、東証上場銘柄のうち、代表的な225銘柄をもとに算出します。日経225の銘柄は今までは原則年1回入れ替えていましたが、2023年からは4月末と10月末の年2回入れ替え(※1)に変更になりました。

日経平均の計算は「みなし額面」方式から「株価換算係数」方式に変更になりました。

各構成銘柄の採用株価 = 株価 × 株価換算係数(※2)
日経平均株価 = 構成銘柄の採用株価合計 ÷ 除数

日経平均株価の算出方法が変わったことについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

日経平均は値がさ株(株価が高い銘柄)の影響が大きいといわれていますが、係数をかけることになるので、単純に株価が高い銘柄順に影響が大きいというわけではありません。

株価換算係数を利用することになり、値がさ株を日経225に組み入れやすくなりました。任天堂(7974)キーエンス(6861)などが日経225に新たに組み入れられています。

日経平均でウェイトが多い銘柄(※3)は以下のようになっています。

コード社名業種セクターウエート
9983ファーストリテイリング小売業消費9.89%
8035東京エレクトロン電気機器技術5.52%
9984ソフトバンクグループ通信技術4.37%
9433KDDI通信技術3.02%
6367ダイキン工業機械資本財・その他2.74%
6954ファナック電気機器技術2.49%
6857アドバンテスト電気機器技術2.24%
4063信越化学工業化学素材2.15%
4543テルモ精密機器技術1.98%
6762TDK電気機器技術1.79%
日経平均ウェイト上位銘柄 2022/11/30時点
セクター別ウェート

日経平均の詳細は下記の日経公式サイトを参照するのが正確です。

参考:日経平均プロフィル-日経の指数公式サイト-「日経平均株価
※1:ファクトシート(PDF)
※2:算出要領(PDF)
※3:ウエート一覧(CSV)

TOPIX(東証株価指数)

TOPIX(東証株価指数)は昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化したもので、時価総額加重方式で算出(※1)します。(つまり時価総額が大きい銘柄の影響が大きくなります

TOPIXの構成銘柄上位の割合は以下の通り(※2)です。

コード銘柄名業種ウェイト
7203トヨタ自動車輸送用機器4.06%
6758ソニーグループ電気機器2.53%
6861キーエンス電気機器2.02%
9432NTT情報・通信業1.89%
8306三菱UFJ銀行業1.62%
4568第一三共医薬品1.49%
7974任天堂その他製品1.37%
9984ソフトバンクグループ情報・通信業1.33%
6098リクルートHDサービス業1.25%
4502武田薬医薬品1.25%
TOPIX構成ウェイト上位銘柄 2022/10/31時点
TOPIX業種別ウェイト(※3) 2022/3/31時点

TOPIXの情報は、JPX(日本取引所グループ)の情報が一番正確です。

参考:JPX(日本取引所グループ)「TOPIX(東証株価指数)
※1:東証指数算出要領
※2:構成銘柄別ウエイト一覧(10月末現在)
※3:ファクトシート

NT倍率のチャートの見方

日経平均は株価をベースに算出するため値がさ株が多い「電気機器」、「情報通信」、「外需関連株」の影響を受けやすいとされます。

一方、時価総額で算出されるTOPIXは、「内需関連株」からの影響が大きいと言われています。内需関連株とは一般的に、銀行、不動産、建設、小売、電力、外食、倉庫など主に国内でサービスを提供している業種です。

どちらかと言えば、日経225の銘柄はグロース株&外需株の影響が大きく、TOPIXはバリュー株&内需株の影響が大きいといえます。

NT倍率が高いとどうなる?

一般的にTOPIXよりも日経平均のほうが先に上昇しやすいと言われているので、市場全体が拡大していくときはNT倍率が高くなりやすい傾向にあります。

2010年以降はNT倍率が順調に上がっていました。このところのグロース株の上昇も影響しているかもしれません。外需株の影響が大きいということは、米国市場の状況にも反応しやすくなります。

2023年は米国市場が厳しい予測もできるので、NT倍率も下落傾向になるかもしれません。

過去のチャート

2022年のNT倍率は日経平均&TOPIXの動きとほぼ同じ動きをしました。NT倍率の上昇=買いという構図が成り立ちました。下のチャートは年初からのNT倍率(下図上ペイン)と、日経225とTOPIX(下図したペイン)です。

出典:Tradingview

ちなみに、NT倍率は日経225とTOPIXの比率なので、NT倍率が減少しているから市場全体の株価が下落しているというわけではありません。市場全体が下落していてもNT倍率が上昇するときもありますし、その逆もあります。

下の図は期間を2000年以降に拡大したチャートです。日経225とTOPIXに大きな動きがありますが、NT倍率は緩やかな動きをしています。

NT倍率をTradingview(トレーディングビュー)で表示する

NT倍率を自分でチェックするときにはTradingviewで見るのが簡単です。他の指標やインジケーターと併せて表示することができます。

NT倍率をTradingviewで表示する方法はこちらの記事で解説しています。

まとめ:NT倍率が高くなると市場が拡大している

ここまで読んでいただきありがとうございます。

NT倍率の説明を簡単に行いましたが、あまり過度に信頼するのは少し危険かなと思います。東証再編などもあり、日経平均、TOPIXともに時代に併せて徐々に変更が続いています。

それに伴い、大口の機関投資家(極端に言えば国)が保有しているETF銘柄なども組入れ変更があり、日経平均に下落圧力がかかるなど今までにない動きをしています。

日経平均のほうがTOPIXより先に上昇しやすいといった大きな考え方は続きそうですが、注意深く観察する必要があります。

ありがとうございました。

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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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