こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。
日経平均(日経225)の算出方法が2022年10月の銘柄定期入れ替えから変更になったのをご存じでしょうか?基本的に意識しなくてもよいのですが、中身はかなり変わっています。
今回、計算方法が変わったことと、銘柄の入れ替えも2回になったことで日経225の新陳代謝が活発になるかもしれません。今後どうなっていくかを注視していく必要があります。
この記事では変更の概要を紹介しますが、詳細は日経指数の公式サイト「日経平均プロフィル」を参照してください。
URL:https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/profile?idx=nk225 ※下のボタンから移動できます。
日経平均を利用した指数のNT倍率はこちらの記事で詳しく紹介しています。

日経平均・日経225の算出方法が「株価換算係数」へ変更
2022年10月の定期入れ替えから日経平均の算出方法が変わりましたが、そもそも日経平均株価とはどのようなものか簡単におさらいしておきましょう。
日経平均株価(日経平均・日経225)とはどんなもの?
日経平均株価は東京証券取引所 プライム市場に上場する 225 銘柄を日本経済新聞社が選定し、その株価を使って算出する価格平均指数です。TOPIX(東証株価指数)と並んで日本で最も有名なインデックスの1つで世界中で使われています。
株価を使って算出するところが特徴です。TOPIXは時価総額加重型なので算出方法に違いがあります。
PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
---|---|---|---|
16.29 | 1.58 | 9.69 | 2.09 |
参考:日経平均プロフィル-日経の指数公式サイト- 「日経平均株価 ファクトシート(PDF)」
株価換算係数方式はどんな計算をするのか?
日経平均の計算は株価換算係数を利用する方法に変わりました。計算自体は簡単で2段階で日経平均を算出します。
計算式は以下の通りです。
各構成銘柄の採用株価 = 株価 × 株価換算係数(※)
※ただし、キャップ調整比率が設定されている銘柄については、「株価換算係数」に代えて「キャップ調整済み株価換算係数」を使用します。
株価換算係数は日経プロフィルの公式ページで確認できます。
参考:日経平均プロフィル-日経の指数公式サイト- 「日経平均株価 株価換算係数一覧(CSV)」
各銘柄の採用株価を計算したら、その合計を除数で割って日経平均株価を出します。
日経平均株価 = 構成銘柄の採用株価合計 / 除数
除数も日経プロフィルのHPから確認できます。
除数:29.20304637(2022.12.12時点)
日経平均・日経225のウェイト上位銘柄
日経225構成銘柄のウェート上位銘柄は以下のようになっています。下の表をみてわかる通り、株価換算係数によりウェートは大きく変わります。ソフトバンクグループやKDDIが株価のわりに構成上位に位置するのはそのためです。逆に株価が高くても換算係数が0.1などの場合にはウェートは小さくなります。
コード | 社名 | 業種 | ウエート | 株価 | 換算係数 |
---|---|---|---|---|---|
9983 | ファーストリテイリング | 小売業 | 9.89% | 84160 | 1 |
8035 | 東京エレクトロン | 電気機器 | 5.52% | 45700 | 1 |
9984 | ソフトバンクグループ | 通信 | 4.37% | 6168 | 6 |
9433 | KDDI | 通信 | 3.02% | 4018 | 6 |
6367 | ダイキン工業 | 機械 | 2.74% | 22000 | 1 |
6954 | ファナック | 電気機器 | 2.49% | 20960 | 1 |
6857 | アドバンテスト | 電気機器 | 2.24% | 9880 | 2 |
4063 | 信越化学工業 | 化学 | 2.15% | 17175 | 1 |
4543 | テルモ | 精密機器 | 1.98% | 3973 | 4 |
6762 | TDK | 電気機器 | 1.79% | 4825 | 3 |
参考:日経平均プロフィル-日経の指数公式サイト- 「日経平均株価 ウエート一覧(CSV)」
日経平均寄与度
日経平均寄与度とは、ある銘柄の値動きが日経平均にどの程度(何円)影響したかを示したものです。ウェートが大きい銘柄が大きく値動きするほど寄与度も大きくなるということです。
寄与度を確認するときは以下のようなサイトを利用するのがおすすめです。
■日経平均の寄与度ランキング – 株探(かぶたん)
■日経平均 寄与度 ヒートマップ
銘柄入れ替えが年2回に変更
日経225の銘柄入れ替え(定期)は、今まで年1回(10月)でしたが、年2回(4月と10月)に変更されました。定期とは別に臨時の入れ替えが行われる場合もあります。臨時入れ替えが行われるのは以下のような場合です。
- 整理銘柄または特設注意市場銘柄への指定
- 被合併、株式移転、株式交換など企業再編に伴う上場廃止
- プライム市場以外の市場への異動
定期入れ替えで採用される条件としては、流動性が高い銘柄や、セクターバランスによっても採用や除外がされています。
日経平均・日経225の算出方法が変わるとどうなるのか
日経平均株価の算出が変わると、実際に何が変わるのでしょうか。
株価換算係数を利用する方法に変わったことによって、値がさ株(1単元の株価が高い水準の銘柄)を日経平均に採用しやすくなると言われています。値がさ株は構成銘柄に対するウェートが大きくなってしまうため、日経平均には採用しにくい事情がありました。
実際にが2021年10月以降に以下のような銘柄が採用されています。(以下は採用銘柄の一部です)
年月日 | コード | 社名 | 株価 | 株価換算係数 |
---|---|---|---|---|
2022/10/3 | 6273 | SMC | 62930 | 0.1 |
2022/10/3 | 7741 | HOYA | 13895 | 0.5 |
2021/10/1 | 6861 | キーエンス | 56600 | 0.1 |
2021/10/1 | 7974 | 任天堂 | 5716 | 1 |
また、銘柄変更が年1回から年2回に増えることによって、銘柄の入れ替えが以前よりも活発に行われる可能性があります。
まとめ:今後の日経平均に注目
ここまで読んでいただきありがとうございました。
日経平均の計算方法が変わることによって、日経平均の採用銘柄も徐々に変わっていく可能性があります。今後日経平均の動きが今までとどのように変わるのか、あるいは変わらないのか注目していきましょう。
ありがとうございました。
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