こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。
12月のFOMCでの利下げ幅が縮小するのではという話がよく出てきています。おそらく12月は0.5%になるとおもわれますが、正直そこにあまり意味はなく、政策金利はいつまで高止まりするのか、景気が後退するのかが重要になると考えています。
ターミナルレートは5%前後か
12月の利上げ幅がどうなるかよりも、最終的にどこまで利上げするのか、その金利をどこまで続けるかが注目すべき点です。ちなみに12月の利上げ幅予想は0.5%上昇の予想のほうが主流になっています。

最終的な政策金利とその期間は以前よりも低く(短く)なりつつあります。

米経済は徐々に後退しつつある
11月のFOMC議事録では、利下げ幅の縮小とターミナルレート(利上げの到達点)の話題がでていましたが、重要なのはターミナルレートです。実際の利上げ幅ペースを縮小させても、高いターミナルレートを示唆することで期待インフレ率を下げる狙いがあると考えています。
直近では、政策金利の動きが実体経済に影響するまで時間がかかるということも議論に含まれるようになりました。つまり、インフレ率の鈍化が想定よりも遅れているからと言って急ピッチな利上げを続けると、どこかの段階で急に実体経済が悪化するかもしれないということです。利上げペースを鈍化させても、高水準の金利を維持することで、適正なインフレ率に戻す調整がしやすいということでしょう。
実際に、直近では以下のような米経済の主要指標が悪化してきました。
指数 | 発表日 | 結果 | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
ISM非製造業購買担当者景気指数 | 2022/11/3 | 54.4 | 55.5 | 56.7 |
消費者物価指数(前年比) | 2022/11/10 | 7.7% | 8.0% | 8.2% |
フィラデルフィア連銀製造業景気指数 | 2022/11/17 | -19.4 | -6.2 | -8.7 |
いまだに強い数字を示しているのは雇用関連です。ここが弱含んでくればいよいよ米国経済もリセッションの懸念が高まってくるはずです。
景気動向で投資方針を柔軟に変更する
景気が悪くなってきそうだとある程度予想したら、次は「実際にはどうしたらよいのか?」という話になります。
米国市場への投資自体を検討する
まず1つめに考えることは、米国市場への投資をおさえるということです。その代わりに、例えば日本株式市場は大きな上昇はしませんが、おそらく2023年は米国ほどリスクが高くないので個別株などは狙い目になるかもしれません。
当然、米国経済全体が不調になれば、S&P500やオール・カントリーといった人気のETFや投資信託もダメージを受けます。実際に直近は盛り返したものの、2022年はS&P500は最大で約30%近く下落しました。2023年はこれ以上に下落する可能性があることはこちらの記事でも紹介した通りです。


状況に応じて投資セクターを使い分ける
現在の米国経済は、債券利回りが逆イールド状態にもなっており、景気後退に転じているか初めの段階くらいだと考えられます。景気のサイクルに応じた投資先を選択することも重要になってきます。
一般的には、景気後退局面では生活必需品セクターやヘルスケアセクターなどのディフェンシブな銘柄のほうがよいとされています。逆に情報技術セクターなどは金利の影響を受けやすく厳しい状況が続きそうです。


VDC:生活必需品セクター、VHT:ヘルスケアセクター、SPX:S&P500、VGT:情報技術セクター
債券へ投資する
個人的には債券の保有割合を少し増やすことをおすすめしています。国債であればリスクがかなり低く、償還まで保有することでリターンが確定しているメリットがあります。現在は保有期間が1~2年でも5%近い利回りの債券もあるので、リスクヘッジとしてかなり優れた商品です。
こちらの記事で債券について詳しく紹介しています。

まとめ:12月の利上げ幅より今後の経済全体を予想して投資する
現在は様々な経済指標の結果によって、12月の利上げ幅が縮小するのではないか、それによって株価が上がる下がるということを繰り返しています。
ただ、あまり細かい数字にとらわれすぎると、大きなトレンドを見失いやすくなってしまいます。全体として、経済が悪化して株価が下落しそうなのか、これから持ち直していくのかといった予想をもって投資することが重要です。
ちなみに私は2023年は米国はかなり厳しいのではないかと予想しているので債券の保有率をあげつつあります。(これが正しいかはわかりません)
ありがとうございました。
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