日本株も2023年は厳しい3つの理由。個別株投資のほうがいいかもしれない

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

こちらの記事で米国インデックスへの投資は当分控えたほうがいいということを書きました。

個人的には日本株は全体的に大丈夫かと思っていましたが、日本株式市場も悲観的なシナリオになる可能性が高くなっている気がします。

日本株もまずそうだと思う理由を3点お伝えします。

目次

米国株の下落可能性は高く、日本経済も連動する可能性が高い

まずは米国市場の状況についてですが、これは先ほど紹介した記事の通りで下落する可能性は非常に高いと考えています。

2022年は日本株が若干上昇しているのに対して、米国株のほうが下落が大きいのですが、日本株と米株のは相関関係が高い状況が続いていました。

S&P500と日経平均のチャート
S&P500と日経平均のチャート

これをみるとこの10年では日経平均(オレンジ線)とS&P500(緑線)はほとんど差がないことがわかります。というより日経平均が上にいることのほうが多いくらいですね。

つまり、米国株が下落すると日本株も下落する可能性が高そうだというのが1つ目の理由です。

ドル円の為替相場に引きずられる可能性も高い

次にドル円の為替の関係と日経平均の関係です。

オレンジの線が日経平均で、緑の線がドル円のチャートです。ドル円は上にいくほど円安を意味しています。これは完全に相関があるとまではいえませんが、多くのタイミングでドル円のチャートと似たような動きをしており、これをみると、円安動くときに株高になるかわからないが、円高になるときは株安になっていると言えそうです。

大きな違いがあるのが一番左のほうにある2002年あたりと2020年あたりの動きです。2002年は日本がデフレ不況になり量的緩和が始まったタイミングでした。最近の円安水準は20年ぶりだとよく言われますが、この20年前が2002年のタイミングです。この時は円安と不況が同タイミングで起こっています。

もう一つは2000年のコロナ不況の戻りがあったタイミングです。こちらは為替に関係なく様々な緩和や政策により株価が上がっていきました。

ドル円と日経平均のチャート
ドル円と日経平均のチャート

現在では、昔ほど円安が国内経済にプラスに働かなくなっているともいわれていますが、それでもこのチャートを見る限り円安は日本の株式市場にプラスに働いているように感じます。

為替感応度(為替の変化によって売り上げや利益にどれだけ影響するか)は企業によって異なりますが、実際に1ドル円安になるとトヨタ自動車(7203)では450億円村田製作所(6981)では60億円という金額が営業利益に影響するそうです。これは各企業の営業利益からすると1円円安になると1%程度利益を押し上げることになります。

国内全体をみればもう為替感応度に対する利益への影響はもう少し小さいと思います。

それでは、来年円高になるのかという話ですが、これは円高になる可能性は高いと考えています。最近では米国の長期金利と為替相場はリンクしており、日米の金利差が開くほど円安に動きやすくなっています。2023年中旬には利上げが終了して、利下げに転じる可能性があります。日本の金利は変わらないので、米国が利下げされれば金利差が縮小して円高になるという流れです。

2023年が円高ドル安になれば日本の株式市場にもマイナスに働く可能性があるというのが2つ目の理由です。

そもそも日本企業の業績予想が厳しい

ここまでは米国株との関係や、ドル円の為替との関係から予想しましたが、日本企業が好調であれば株式市場も成長するはずです。ところが、そもそも日本企業の来期業績はかなり厳しそうです。

2022年秋号の会社四季報(2022年9月16日発売)(市場別集計)をみると、来期の売上や利益などの予想が軒並み今期より落ち込んでいます。

決算期合計プライムスタンダード新興市場
売上高今期(予)10.210.37.117.5
来期(予)3.13.04.414.8
営業利益今期(予)22.622.719.526.9
来期(予)5.55.113.286.9
経常利益今期(予)11.711.612.319.2
来期(予)2.62.38.788.1
純利益今期(予)13.213.019.0145.5
来期(予)1.10.87.4202.4
四季報から作成 ※単位は%

少し興味深いのは来期はプライム市場銘柄のほうが厳しい数字になっています。

業種別業績展望でも、どの業種に関しても今期よりも来期のほうが厳しい数字が並んでいました。

もちろんマイナス成長というわけではないのですが、これをみると、2023年は米国や為替の状況に関わらず日本株も厳しいのではないかと感じています。

まとめ:インデックス投資が厳しいなら個別株か つみたてNISAは?

こう考えると、米国も日本も市場全体をインデックス対象にしているような商品は厳しい気がしています。

ドルコスト平均法だから大丈夫というわけではないというのは下の記事でも紹介していますが、ボックス圏内を上下するわけでなく、一方的に下落するなら投資しないという選択肢も出てきます。

こうなると、市場の動きと関係なく株価が上がる個別株を選別して投資するほうがいいのかなという気がしています。市場全体が絶不調というわけではないので、上がる株は必ずあるはずです。

ただし、Twitterで話題の銘柄だから買ってみるといったことはしてはいけません。また、信用取引のようなものはしないほうが無難です。きちんと分析した上で、購入する理由・価格、売却する価格を理由付けできないなら投資しないほうがよいでしょう。

簡単な分析方法はこちらの記事でも紹介しています。

2023年に関してはつみたてNISAもどうしようか迷っています。一般NISAへの切り替えを検討してもいいかもしれないですね。

ありがとうございました。

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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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