【米国ETF】米国株式取引で円貨決済、外貨決済の差はほとんどない

米国ETFで円貨決済と外貨決済というのが出てきたけど何が違うの?
結局どっちがいいの?

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

この記事ではこのような悩みを解決していきます。

結論から言うと、私は円貨決済でもいいかなと思ってきました。
当初はコストから外貨決済のほうが良いと思っていましたが、思っていたよりもその差はありません。
現実的には外貨決済で運用しているのですが、どちらでもよいと思っています。

とりあえず米国ETFを運用したいという方は円貨決済のほうが楽です。
理解が深まってきてから外貨決済をしてもよいでしょう。

ただ、外貨決済もやり方によってはそこまで手間はかかりません。
少しでもコストを減らしたい方は初めから外貨決済で取り組んでも良いと思います。

そのあたりを踏まえて説明していきます。

この記事でわかること
  • 円貨決済と外貨決済の仕組み
  • 円貨決済と外貨決済のリターンの違い
目次

円貨決済とは

円貨決済とは、自分で米ドルを保有していなくても米国株を買い付けることができる仕組みです。
実際には証券会社側で米ドルを調達してくれるイメージです。

円貨決済のイメージ

概要としては上記のようなイメージです。
この仕組みで発生するコストは主に以下の3つです。

円貨決済で発生するコスト
  • 為替スプレッド(円→ドル、ドル→円のどちらも)
  • 取引手数料(買付手数料は無料の証券会社もあります)
  • 経費率(信託報酬手数料のようなもの)

為替スプレッドは証券会社がドルを調達してくれる時にかかるコストだと思えばよいです。
主な証券会社の為替スプレッドと取引手数料は以下の通りです。

証券会社買スプレッド(1ドルあたり)売スプレッド(1ドルあたり)取引手数料(%)
SBI証券25銭25銭0.495
マネックス証券0銭25銭0.495
楽天証券25銭25銭0.495
松井証券25銭25銭0.495
PayPay証券35銭35銭0.5
PayPay証券は現地時間9:30~16:00以外の時間は0.7%

取引手数料に関して、証券会社によってはいくつかの銘柄で買付手数料が無料です。
以下が買付手数料無料の銘柄です。(売却は無料ではありませんので注意してください)

ティッカー銘柄名SBI
証券
マネックス
証券
楽天
証券
松井
証券
PayPay
証券
VTバンガード®・トータル・ワールド・ストックETF
VOOバンガード・S&P 500 ETF
VTIバンガード・トータル・ストック・マーケットETF
SPYSPDR S&P 500 ETF
EPIウィズダムツリー インド株収益ファンド
RWRSPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF
AIQグローバルX AIビッグデータ ETF
FINXグローバルX フィンテックETF
GNOMグローバルX ゲノム&バイオテクノロジーETF
QQQインベスコ QQQ トラスト シリーズ 1 ETF
SPYDSPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF
AGGi シェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF
VGTバンガード 米国情報技術セクター ETF
GLDMSPDR ゴールド ミニシェアーズ トラスト
IYRi シェアーズ 米国不動産 ETF
VWOバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF
HDViシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF
QYLDグローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF
LITグローバルX リチウム&バッテリーテック ETF
BUGグローバルX サイバーセキュリティ ETF
DRIVグローバルX 自動運転&EV ETF
PFFDグローバルX 米国優先証券 ETF
XYLDグローバルX・S&P500・カバード・コール・ETF
2022年10月24日現在

外貨決済とは

外貨決済は外貨(米国ETFであれば米ドル)を自分で準備します。
米ドルを証券会社へ入金して、その米ドルで米国株を購入します。

外貨決済のイメージ

この仕組みでも発生するコストの種類は円貨決済と変わりません。
ただし、為替スプレッドは自分で選択することになります。

自分で外貨を購入する際のスプレッドは、一般的には証券会社の円貨決済(1ドルあたり25銭程度)よりも安く済むことが多いです。

いくつかの銀行の為替手数料を記載しました。
以下の表の通りです。

銀行コスト備考
住信SBIネット銀行4銭積立なら2銭
ソニー銀行4銭~15銭ランクにより変わる
楽天銀行25銭
PayPay銀行5銭
GMOあおぞら2銭
三菱UFJ銀行25銭左記はインターネットバンキングの場合
2022年3月現在

2022年7月25日(月)00時00分 より為替手数料が変更になります。
普通預金:1米ドルあたり6銭
定期預金:1米ドルあたり3銭

外貨決済で外貨を準備するときには、あなたが使用している証券会社との連携のしやすさも重要です。
例えば、「住信SBIネット銀行×SBI証券」や「楽天銀行×楽天証券」などは連携が簡単です。

メリット・デメリット

円貨決済と外貨決済それぞれのメリットとデメリットを簡単に紹介します。

メリットデメリット
円を持っていなくても購入可能
証券会社の対応のみなので簡単
外貨決済よりもコストがかかる
円貨決済のメリットとデメリット

簡単に言えば、メリットは簡単なことでデメリットはコストがかかるということです。
証券会社によってはETFの定期買付も可能です。

メリットデメリット
コストが低くなる
円高時にまとめてドル転も可能
自分で米ドルを調達するため手間がかかる
完全な自動化ができない
外貨決済のメリットとデメリット

外貨決済のメリット・デメリットは円貨決済とは逆です。
ドル転を一括ですることは、今後円安になるのであればメリットですが、長期的に実施するほうがドルコスト平均法的な観点だと有利になるかもしれません。
また、外貨決済は銀行-証券会社の連携も必要で、完全な自動化が現在では難しいです。

リターンの比較

こちらは毎月の積立額やその期間、外貨決済の場合はドル転時の為替レートなどが影響するため、一概には言えませんが、条件は以下の通りとします。

比較条件
  • 毎月3万円の積立
  • 毎年の上昇率を3%
  • 分配利回り1.3%
  • 為替レートは一律115円/ドル
  • VOOを購入

①SBI証券での円貨決済  ②SBI証券での外貨決済 ③PayPay証券での円貨決済で比較します。
20年後に保有商品を売却して円に戻すと、リターンはこのようになります。

ケース利益合計
SBI証券で円貨決済¥2,933,289
SBI証券で外貨決済¥2,964,996
PayPay証券で円貨決済¥2,882,801

SBI証券の円貨決済と外貨決済では20年間で約3万円しか差が出ません。
この3万円を大きいと取るか、小さいととるかは考え方次第です。

コストシミュレーションの比較詳細はこちらをご覧ください。

まとめ:決済方法よりもポートフォリオを気にしてほうがいい

ここまで読んでいただきありがとうございました。

個人的にはこの差であれば決済方法よりもポートフォリオを気にしたほうが良い気もします。
もちろん、今後コストが変わってくることもあるため、最安の手法で運用しておくに越したことはありません。

手間とパフォーマンスのバランスで検討していただければと思います。

ありがとうございました。

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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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