こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。
昨今、米国株式は投資家に非常に人気があります。
理由の1つは、日本の株式に投資をするよりも、米国のほうが今後の経済成長の可能性が高いからでしょう。

この意見にはわたしもおおむね賛成です。
市場全体でみれば、米国の景気は拡大していくという予想は大きく外れないと思います。
米国株式の中でもETFを見ると、人気がある銘柄は大きく3つの種類に分けられます。
- インカムゲインよりもキャピタルゲイン狙いの高成長銘柄 (QQQやVOOなど)
- キャピタルゲインよりもインカムゲイン狙いの高配当銘柄 (SPYDやVYMなど)
- レバレッジをかけている銘柄 (SOXLやTECLなど)
この記事ではインカムゲインがメインの狙いとなる高配当銘柄のSYPDとVYM、HDVについて解説します。
同じ高配当銘柄ですが特徴の違いなどについても説明していきます。
米国のセクター別ETFについてはこちらの記事で紹介しています。


SPYDの配当金や構成銘柄は?過去チャートと今後の予想
まずはSPYD(SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF)の商品についてです。
基準価額(米ドル) | 39.71 (2022/09/06) |
純資産総額(百万米ドル) | 7,796.73 (2022/08/31) |
分配利回り | 3.96 % |
経費率 | 0.07 % |
設定日 | 2015/10/22 |
騰落率(1年) | 2.99 % |
SPYDは分配利回り約4.0%ですので、高配当銘柄です。
この後説明しますが、高配当の銘柄を選んでいます。
経費率も0.07%と比較的低めなコストで運用が可能な点も得点が高いです。
また、2022年9月9日現在の基準価額が約40ドルなので5000円前後で1口購入することが可能な点も魅力です。
SPYDの構成銘柄
構成銘柄上位は以下の通りです。
S&P500指数の採用銘柄のうち配当支払い上位約80銘柄で構成されます。
日本ではあまりなじみがない銘柄も上位で組入れられています。
ティッカー | 名称 | 組み入れ比率 |
---|---|---|
VLO | バレロ・エナジー | 1.85 |
MPC | マラソン・ペトロリアム | 1.58 |
CVX | シェブロン | 1.56 |
WMB | ウィリアムズ・カンパニーズ | 1.52 |
SRE | センプラ・エナジー | 1.51 |
BMY | ブリストル マイヤーズ スクイブ | 1.49 |
XOM | エクソンモービル | 1.48 |
DOW | ダウ | 1.48 |
LYB | ライオンデルバセル・インダストリーズ | 1.44 |
KHC | クラフト・ハインツ | 1.44 |
セクター別の構成比率は以下の通りです。
セクター名称 | 組入比率 |
---|---|
公益事業 | 18.67% |
エネルギー | 14.83% |
金融 | 14.23% |
不動産 | 13.50% |
生活必需品 | 11.28% |
ヘルスケア | 10.26% |
素材 | 6.77% |
コミュニケーション・サービス | 5.73% |
情報技術 | 2.48% |
一般消費財・サービス | 1.20% |
資本財・サービス | 1.05% |
SPYDは金融、不動産セクターを比較的大きな割合組入れています。
金融や不動産セクターは景気にかなり敏感に反応します。
その為、長期金利上昇は景気を減速させるトリガーになりかねないので、注意が必要かもしれません。
ただし、公共事業セクターや生活必需品セクター、ヘルスケアセクターなどは比較的ディフェンシブ銘柄です。
エネルギーセクターも2022年は非常に好調に推移しています。
これはロシア問題なども影響していると思われますが、全体としてどうなるのかは判断が分かれるかもしれません。
SPYDの過去チャートの推移
SPYDの過去チャートです。
設定日が2015年後半とかなり新しいETFです。


大きく下げているのは2020年なのでCOVID-19(コロナ関連)ですね。
2015年より前がありませんので、リーマンショック級の不景気がきたらどうなるかは不明です。
SPYDとVYMの比較チャートです。


オレンジの線がVYM、青い線がSPYDです。
2020年まではほぼ同じ動きをしていますが、COVID-19での下落でかなり差がついています。
それ以降の戻りはほぼ同じ動きをしていますね。
ただし、分配利回りとしてはSPYDのほうが高いことが多いため、基準価額の動きがリターンの違いとはなりません。
比較的景気が堅調であれば、SPYDのリターンのほうが大きくなるかもしれません。全体的に言えば今後も堅調に推移すると予想しています。
そのあたりも含めて検討が必要になります。
VYMの配当金や構成銘柄は?過去チャートと今後の予想
基本的なVYM(バンガード 米国高配当株式ETF)のETF情報です。
基準価額(米ドル) | 102.97 (2022/09/06) |
純資産総額(百万米ドル) | 46,067.65 (2022/08/31) |
分配利回り | 3.11% |
経費率 | 0.06 % |
設定日 | 2006/11/10 |
騰落率(1年) | -0.38 % |
純資産総額はSPYDの7~8倍とかなり人気であることがわかります。
分配利回り3.11%はSPYDには劣りますが、十分高利回りです。
経費率に関しては0.06%とSPYDとほとんど変わらず、どちらも低水準です。
VYMの構成銘柄
構成銘柄上位に組み込まれているのはこのような銘柄です。
ティッカー | 名称 | 組み入れ比率 |
---|---|---|
JNJ | ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) | 3.14 |
JPM | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 2.69 |
PG | プロクター・アンド・ギャンブル(P&G) | 2.47 |
XOM | エクソンモービル | 2.35 |
CVX | シェブロン | 2.11 |
HD | ホーム・デポ | 2.10 |
BAC | バンク・オブ・アメリカ | 1.97 |
PFE | ファイザー | 1.94 |
ABBV | アッヴィ | 1.92 |
AVGO | ブロードコム | 1.71 |
VYMはこのようなセクター構成をしており、約400銘柄で構成されています。
VYMにも金融セクターが入っていますが、他の上位組入れセクターがディフェンシブなため、VYMのほうが下落には強いかもしれません。
セクター | 組入比率 |
---|---|
金融 | 20.90% |
ヘルスケア | 13.90% |
生活必需品 | 12.40% |
資本財 | 10.20% |
一般消費財 | 8.80% |
エネルギー | 8.80% |
公共事業 | 7.90% |
情報技術 | 7.10% |
通信サービス | 5.80% |
素材 | 4.20% |
VYMの過去チャートの推移
VYMの過去チャートはこのようになっています。


過去5年間ではおおむね右肩上がりのチャートをしています。
2020年の下落からも比較的早く値を戻しました。
HDVの配当金や構成銘柄は?過去チャートと今後の予想
HDV(iシェアーズ コア 米国高配当株 ETF)の基本情報はこちらです。
基準価額(米ドル) | 100.37 (2022/09/06) |
純資産総額(百万米ドル) | 12,213.65 (2022/08/31) |
分配利回り | 3.14 % |
経費率 | 0.08 % |
設定日 | 2011/03/29 |
騰落率(1年) | 6.92 % |
iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETFは、配当水準が比較的高位の米国株式で構成される指数と同等の投資成果を目指しています。
SPYD、VYMが1年騰落率で厳しい運用をしている中で、比較的高いリターンを残しているところは好感できます。
HDVの構成銘柄
HDVの上位構成銘柄は以下の通りです。
ティッカー | 名称 | 組み入れ比率 |
---|---|---|
XOM | エクソンモービル | 8.48 |
ABBV | アッヴィ | 6.12 |
JNJ | ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) | 5.81 |
JPM | JPモルガン | 5.75 |
CVX | シェブロン | 5.64 |
VZ | ベライゾン・コミュニケーションズ | 5.03 |
PM | フィリップ・モリス・インターナショナル | 4.33 |
PG | プロクター・アンド・ギャンブル(P&G) | 4.11 |
MRK | メルク | 4.05 |
KO | コカ・コーラ | 3.44 |
HDVは75銘柄で構成されています。
セクター | 組入比率 |
---|---|
ヘルスケア | 22.87% |
エネルギー | 19.71% |
生活必需品 | 17.32% |
金融 | 10.65% |
公益事業 | 8.35% |
情報技術 | 8.06% |
資本財・サービス | 5.71% |
通信 | 5.05% |
一般消費財・サービス | 1.09% |
素材 | 0.72% |
ヘルスケアセクターや生活必需品セクターはディフェンシブ銘柄ですので、下落に比較的強い構成となっています。
HDVの過去チャートの推移
HDVの過去チャートはこのようになっています。


2020年のCOVID-19(コロナ関連)で大きく下げていますが、そこから比較的早く復活しています。
今後も伸びていきそうです。
まとめ:高配当銘柄への投資を検討しましょう
ここまで読んでいただきありがとうございます。
高配当銘柄はメインの投資にしてもよいと思います。
また、VOOなどをメインにして、高配当銘柄をサテライト投資として使用する戦略も使えます。
高配当銘柄のSPYDとVYMでも特徴は異なるため、自分の好みで選択するのが良いでしょう。
ありがとうございました。
投資は1%のリターンの違いが複利効果で膨大な違いになって現れます。
常に勉強し続けましょう。以下は無料で利用できるセミナーです。私も受けてみましたのでよければどうぞ。

