こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。
2023年2月の米国経済指標が好調だったこともあり、インフレ抑制のためにまだ利上げが続くという予想が強くなってきました。FRBもパルエル議長を筆頭にタカ派発言が連日取り上げられています。
日米の金利差に引きずられてドル円の為替相場も円安へ動いています。この1~2年は日米の債券利回りと為替相場はかなり強い相関を見せています。今後の見通しにも役立つのでおさらいしておいたほうが良いですね。
米国の債券利回り
米国の債券利回りは短期長期問わず金利が上昇しています。基本的に政策金利(FFレート)が大きく影響します。
米国10年物債券利回りのチャート
10年物の債券利回りは2021年頃から上がり始めています。債券利回りが急激に上がっているのは米国が利上げを始めた2022年上旬ごろからです。以下の図の下についているのが米国の政策金利です現在は約4%ですが、過去にこの水準だったは2008年ごろまでさかのぼることになります。(その後はリーマンショックなどでFFレートとともに債券利回りも下落)

年初来のチャートを見ると2023年2月になってから債券利回りが上がってきています。これは、2月の経済指標が堅調だったことにより、政策金利がまだ上昇するという予想が大きくなってきたからです。

これはFedWatchツールを見ると明らかです。以下は6月FOMC後の状況を予想したものです。1か月前は5.00ー5.25になる(つまり利上げはあと2回で6月の利上げはない)という予想が主流だったにもかかわらず、今は5.50-5.75が予想の主流になっています。

米国2年物債券利回りのチャート
2年物債券利回りのチャートは10年物よりもさらにわかりやすい動きをしています。

直近1年間でみるとほぼ右肩上がりで上昇していることがわかります。現在、米債券は非常に魅力的な投資商品となっています。


日米の金利差チャート
以下のチャートは日米の金利差を示しています。(米国2年物債券利回りー日本2年物債券利回り)
といっても日本はゼロ金利(短期金利はマイナスになっていることも多い)なので、米国の債券利回りとほとんど変わりません。

ドル-円為替相場の推移と今後の見通し
2022年はドル円の為替相場が1ドル=115円程度から1ドル=150円程度まで円安に動きました2022年後半から円高に動きつつありましたが、ここにきて再度円安に傾いています。もうすぐ1ドル=140円の水準まで戻りそうです。以下のチャートは2022年以降のドル円の為替相場の推移です。

日米の金利差チャートとドル円の為替相場を比較した結果
日米の金利差とドル円の為替レートはかなり高い相関関係(相関係数1は完全に同じ動きをしている)があります。22年の年末に為替が円高に傾いたのは、米国の利上げがそろそろ終わるのではないかという予想に加え、日本国内でYCCの上限引き上げが話題になったことも大きな要因の1つといえます。
全体から見れば大きな金利差縮小にはなっていませんが、今後の日米の金利差縮小見通しから為替が円高に動きました。

2年物債券利回りが為替レートに影響しやすいと言われていますが、直近1年間では10年物債券利回りのほうが相関が高いように感じます。(といっても誤差の範囲程度ですが)

今後のドル円為替相場の予想は?
現状では利上げがさらに続くと予想されています。実態よりもそうなりそうだという思惑から金利差はさらに上昇しそうで、1ドル=140円は突破すると思います。
日本の状況を見ると、日銀総裁の人事(植田和男氏(71))が発表されました。ほぼ決まりといってよいでしょう。YCCの撤廃など日本の金利が今後上がるかもしれないという予想が上がってきてもおかしくない状況です。
2023年はこの水準が続くが、2024年から円高傾向か
2023年は日米金利差はもう少し拡大してからその水準が続くと考えられます。米利下げは2024年以降になりそうですので、それを考えれば、現在のドル円水準も2023年中は1ドル=140円近くに落ち着くのではないでしょうか。
23年後半から米国経済はリセッション(景気後退)になるのではという予想もあります。24年から円高になるとすれば、日米ともに23年後半から24年にかけては円高&株価下落になる可能性もあるのでリスクが高い投資には注意が必要です。
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