2月28日発表のケースシラー住宅価格指数は市場予想を大幅に下回る

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

28日に発表されたケースシラー住宅価格指数は市場予想を下回りました。CPIの数値がなかなか落ちてきませんが、次回のCPIも市場予想を下回れば、いよいよインフレが収まってくるという予想が強くなるかもしれません。

最近では政策金利があと3回引き上げる予想が主流になっています。直近ではBofAグローバルリサーチが政策金利を6%まで上げる可能性があると発表していますが、状況によってはまた難しい判断になりそうです。

目次

ケースシラー住宅価格指数は4.6%で市場予想の5.8%を下回る

今回発表された数値は前年比+4.6%と市場予想の5.8%を大きく下回りました。この数値自体は減少が続いていますが、市場予想をここまで大きく下回ったのは10月末の発表以来です。

公表日時(対象月)結果予想
23/2/28(12月)4.6%5.8%
23/1/31(11月)6.8%6.8%
22/12/27(10月)8.6%8.2%
22/11/29(9月)10.4%10.8%
22/10/25(8月)13.1%16.1%
ケースシラー住宅価格指数

ちなみにこの4.8%という数字は2020年の中旬と同じごろの水準で、急激にインフレが高まってくる前とほぼ同じ程度まで下落したことになります。

ケースシラー住宅価格指数の推移
ケースシラー住宅価格指数の推移

3月のCPIとFOMCに注目

2月に発表されたCPIは前年比+6.4%で伸び率の鈍化がみられたので、インフレが根強く残りそうだという予想がされました。しかし、実はインフレは急速に収まってくるかもしれないという予想に変わる可能性もあります。

下の図はCPI(青線)と帰属家賃関連(赤線)、粘着性CPI(緑線)の直近1年間の推移を示しています。通常のCPI(青線)が下落が続いていて、直近で下落率が大きく減っている(ほぼ横ばい)というのが2月の発表でした。これに関連しているのが帰属家賃関連(赤)の線が上昇しています。

一方で注目すべきなのが、緑線の粘着性CPI(Sticky Price Consumer Price Index less Food and Energy)と呼ばれる数値の上昇も収まっている点です。この数値はアトランタ連邦準備銀国が発表している数値で、一度上がると下がりにくいタイプのモノやサービスのCPIです。

各種CPIの1年間の推移
各種CPIの1年間の推移

もしかすると次月は思いのほかインフレ率の鈍化が進む可能性もあります。

3月FOMC次第で大きく市場が動く

2月の米国経済指標がほとんど好調だったことを受けて、政策金利は5%を超えてあと3回利上げする予想が主流になっています。

それに伴い、長期国債利回りは上昇しており、日米の金利差拡大から大きく円安に傾きました。ただし、3月のCPIやFOMC次第ではまた早期利上げ停止観測から円高に傾いてくる可能性も否定できません。

日米金利差とドル円の為替レート
日米金利差とドル円の為替レート

現状は決め手がないので小さいことでも大きく動きやすい

はっきり言えば、今後がどうなるのかよくわからない状況です。そのため、小さいことで過剰に反応しやすくなっています。現状はどう動いても大丈夫なようにしておくことが重要になりそうです。

最近はいつもですが、雇用とCPIおよびPCEで株式市場だけでなく為替なども大きく動きそうです。

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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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