こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。
2023年(令和5年)の年金額改定(年額795,000円、月額66,250円)が発表されています。6月15日(木)支払い分から変更になります。
年金の仕組みは難しいため、年金額が増えた減った、少子化で年金制度は破綻するといった情報があふれています。受給額が改定されるのは決められたルールに従っているからであって年金制度は簡単に破綻することはありません。
過剰に不安なる必要はないので安心してください。この記事では令和5年の年金額と、年金額の改定について簡単に説明します。
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毎月の年金金額は66,250円に増額
令和5年の年金金額は以下のように変更されました。(以下は年金保険料を40年間納めた満額需給の場合)
対象者 | 月額 | 年額 | 改定率 (前年度比) |
---|---|---|---|
67歳以下の人(新規裁定者) | 66,250円 | 795,000円 | +2.2% |
68歳以上の人(既裁定者) | 66,050円 | 792,600円 | +1.9% |
令和5年から満額需給に2種類の金額ができるようになりました。これは年金の改定ルールによるものです。
- 物価変動>賃金変動の場合はどちらも賃金変動をベースに改定
- 物価変動<賃金変動の場合
新規裁定者:賃金変動をベースに改定
既裁定者:物価変動をベースに改定
これまでは物価変動>賃金変動のパターンだったので新規裁定者も既裁定者も同じ金額でした。今回は賃金変動率2.8%>物価変動率2.5%となり2つ目のケースに該当したため2つの年金金額ができるようになっています。
マクロ経済スライドによる変動も考慮
マクロ経済スライドというのは、保険料を支払う現役世代に負担がかかりすぎないようにする仕組みで、簡単に言うと賃金や物価の伸びよりも低い伸びで年金額が改定されることを意味しています。簡単な説明はこちらの厚生労働省のマンガを参考にしてみてください。
参考:厚生労働省「一緒に検証!公的年金~年金の仕組みと将来~」

また、マクロ経済スライド未調整分に関しては、近い将来に繰越した分を調整する仕組みとなっています。今回の新規裁定者の改定率が+2.2%だったのは、2021年~2023年のスライド未調整分▲0.6%分を相殺したためです。(賃金変動率2.8%ースライド未調整分2.6%=2.2%)

参考:厚生労働省「令和元(2019)年財政検証に基づく公的年金制度の財政検証(ピアレビュー)」
まとめ:年金は今後も大丈夫。ただし個人の対策も重要
物価や賃金上昇に追い付いていませんが、個人的な感覚でいえば基礎年金と厚生年金をほぼほぼ満額で受給できれば一般的な生活で大きく困ることはそれほどないと感じます。(厚生年金は人によって有り無し、金額は大きく異なりますが)
年金に関しては様々な情報があふれていますが、ねんきんネットなどを利用して自分が受給できる年金額をある程度把握しておくと安心できるのではないでしょうか。
とはいえ、今後の安心のために自分でも老後の資金を貯めるのはとてもよいことです。2024年からは新NISAが始まりますし、iDeCoは老後の資金を貯めるのに最適な私的年金制度ですので、このような制度を利用するのが良いでしょう。