こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。
2022年は特に米国株式市場は激動の1年でした。高インフレによる利上げとロシア問題のダブルパンチで株価は大きく下落しました。
2023年も厳しい状況が続くと考えられます。個人的には2023年中旬~下旬ごろまで株価は下落して、その後上昇に向かっていくのではないかと予想しています。なぜ株式市場の下落が続くと予想しているのかを簡単に説明します。
- インフレはピークアウト、2023年の政策金利はおよそ5%にとどまる見込み
- 債券利回りの逆イールド状態は続いている
- 失業率増加や業績悪化などは2023-1Q~2Qが山場になりそう
- 2023年前半下落、後半は盛り返してS&P500は4000くらいに戻りそう
2022年の状況をおさらい、CPIや債券利回りなど
まずは2022年のインフレと金利の動きと現在の状況を確認しましょう。
インフレはピークアウトした
2022年は高インフレと戦う1年になりましたが、インフレは完全にピークアウトしたといってよいと思います。あとは2023年以降にどれだけうまく下落率を調整できるかになってくるはずです。

個々の内容を見ても、インフレ率が下落してきたタイミングは違いますが、概ね落ち着いたといえます。(下の図では、食料品、帰属家賃、燃料、新車を表示)

住宅(帰属家賃:赤い棒グラフ)だけ下落があまり見えないように見えますが、住宅の主要な指標であるS&Pケース・シラー住宅指数も直近で大きく下落しているので、すぐに反映されると考えられます。

政策金利はあと1~2回の上昇で止まる、債券利回りは逆イールド状態が続く
2022年12月30日時点の米フェデラルファンド金利は4.5%で、2023年に1~2回0.25%上昇を経て、ターミナルレートに到達してその後5%前後で高止まりする予想が主流になっています。

米国の利上げ終了はほぼ見えていますが、債券利回りは逆イールド状態が続いています。以下のチャートは2年(青線)、5年(オレンジ線)、10年(赤線)の債券利回り(上)と、米フェデラルファンド金利(下)を表しています。2022年7月頃から債券利回りが逆転していることがわかります。

過去の実績では逆イールドが発生した時にはリセッション(景気後退)も起きているので、今回もかなり高い確率で2023年にリセッションが起きると考えられます。
雇用関連の指標は強いままだったが、今後の企業業績に注意
2022年の失業率は3.5~4.0%だった
唯一といっていいほど強い数字を崩さなかったのが雇用関連です。2022年の失業率はおよそ3.5~4%程度となっており低い水準が続いています。
ただし、このまま失業率が上がらずに済むとは考えにくく、失業率が大きく上がるタイミングではリセッション(景気後退)が起こりやすくなっています。

EPSは下落しつつあり、2023-1Qも注目
実際に企業業績は厳しい状況が続きそうです。実際にS&P500企業ののEPS(1株当たりの当期純利益)は下落しつつあります。こちらもEPSの下落とリセッションはかなり密接に関係していると考えられます。EPSが下がれば当然景気後退につながります。

S&P500の上位構成銘柄、および主要セクターの上位銘柄のEPSは以下のように推移しています。
ティッカー | 企業名 | セクター | 2021/12 | 2022/03 | 2022/06 | 2022/09 |
---|---|---|---|---|---|---|
AAPL | アップル | 情報技術 | 2.10 | 1.52 | 1.20 | 1.29 |
MSFT | マイクロソフト | 情報技術 | 2.48 | 2.22 | 2.23 | 2.35 |
AMZN | アマゾン・ドット・コム | 一般消費財 | 1.39 | ▲ 0.38 | ▲ 0.20 | 0.28 |
GOOGL | グーグル(アルファベット) | 通信サービス | 1.53 | 1.23 | 1.21 | 1.06 |
BRK.B | バークシャーハサウェイ | 金融 | 17.62 | 2.47 | ▲ 19.84 | ▲ 1.22 |
PG | プロクター・アンド・ギャンブル | 生活必需品 | 1.66 | 1.33 | 1.21 | 1.57 |
WMT | ウォルマート | 生活必需品 | 1.28 | 0.74 | 1.88 | ▲ 0.66 |
COST | コストコ | 生活必需品 | 1.24 | 0.93 | 0.92 | 0.98 |
UNH | ユナイテッドヘルスグループ | ヘルスケア | 4.26 | 5.27 | 5.34 | 5.55 |
XOM | エクソンモービル | エネルギー | 2.08 | 1.28 | 4.21 | 4.68 |
JPM | JPモルガン | 金融 | 3.33 | 2.63 | 2.67 | 3.12 |
予想よりも踏みとどまていると言えるかもしれませんが、2022/12の結果がどうなっているのか気になるところです。2023-1Qの決算はかなり悪化するのではないかという予想も多く、実際にそうなる可能性が高いと感じます。
そうなった場合、S&P500をはじめとする米国株式市場は株価が大きく下落すると考えられます。2022年12月30日時点でS&P500は約3850となっています。年初からの騰落率は約▲20%、2022年の最大下落率は約25%でした。

ここから10%下落して3500、20%下落しても3000までは落ちないかなというイメージです。3か月前に書いた下の記事の予想では、S&P500は2500~2800くらいまで落ち込むかと思いましたが、3か月前よりもソフトランディングできそうな雰囲気になってきました。

2023年末にはS&P500は4000には戻りそう
2023年前半は株式は下落する可能性が高いと考えていますが、多くのアナリストの予想を見ると2023年末には4000よりは戻りそうです。(予想は様々ですが、4000よりも高い予想も多い)
引き続き2023年は耐える年になりそうですが、それ以降は米国株式はまた力強く成長していくと考えています。
ありがとうございました。
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