【優先証券ETF】PFFDとPFFの違いは?株価、配当、チャート徹底比較!おすすめのETFはどれ?

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

優先証券ETFは債券と普通株の間(両方の性質をもっている)のようなイメージで、議決権など株主の権利が少ない代わりに配当などが優遇されているため、キャピタルゲインではなくインカムゲイン目的のETFです。

あまり知名度はありませんが、比較的低リスクで高い利回りが見込めるので、議決権などを気にせず運用益目的であればおすすめできます。

米国ETFのほかに、最近では国内ETFでも優先証券ETFに投資できるようになったので、どのETFがおすすめなのかを比較します。それぞれに特徴があるので、自分の好みに合った商品を選びましょう。

この記事では米国ETFのPFFD(グローバル X 米国優先証券ETF)PFF(iシェアーズ優先株式&インカム証券ETF)に加えて、国内ETFの2866(グローバルX米国優先証券ETF)の3本を紹介します。

ざっくり感は下表のようなイメージです。円高にむかいそうな2023年~2024年は2866よりもPFFDかPFFのほうが良さそうです。

項目PFFDPFF2866
コスト0.23%0.45%0.26%
利回り5%超5%超5%超
市場米国米国東証
その他バランスがいい資産総額が大きい為替の影響を受ける
それぞれの特徴

【PFFDを購入するならマネックス証券がおすすめ】

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目次

PFFD(グローバル X 米国優先証券ETF)

PFFDの基本情報はこのようになっています。

基準価額(米ドル)20.00 (2023/04/19)
純資産総額(百万米ドル)2,254.71 (2023/03/31)
分配金回数/年12回
分配利回り6.36 %
経費率0.23 %
設定日2017/09/13
運用会社グローバルX社
PFFDのETF情報(2023/4/24時点)

大きな特徴は、高い分配利回り毎月分配という部分です。株価は現在21ドル台ですが、おおよそ23ドル~26ドルの間くらいを動きます。株価は金利に大きく影響します。

PFFDの詳しい解説はこちらの記事でしていますので参考にしてください。

PFFDの構成銘柄の上位とセクター内訳

PFFDは約250銘柄で構成されています。債券ベースですので、250社というわけではありません。同じ会社で複数の銘柄を組み入れていることもあります。

ティッカー銘柄比率(%)
WFCWFC 7 1/2 PERP(ウェルズファーゴ)3.86
BACBAC 7 1/4 PERP(バンクオブアメリカ)2.79
CC 10.7847 10/30/40(シティ)1.97
NEENEE 6.926 09/01/25(ネクステラ エナジー)1.50
JPMJPM 6 PERP(JPモルガン)1.44
WFCWFC 4 3/4 PERP(ウェルズファーゴ)1.32
JPMJPM 5 3/4 PERP(JPモルガン)1.30
JPMJPM 4 5/8 PERP(JPモルガン)1.22
JPMJPM 4.2 PERP(JPモルガン)1.21
TT 4 3/4 PERP(AT&T)1.11
構成上位10銘柄(2023/1/27時点)
出典:グローバルX社「Fact Sheet

PFFDの株価チャート

コロナショックを除き、基本的に大きな値動きはしていませんでしたが、2022年には大きく下落しました。これは金利の上昇が大きく影響していると考えられます。

PFFDの過去チャート
PFFDの過去チャート

直近1年間のPFFD(赤線:右ラベル)と米国債10年物利回り(青線:左ラベル)、この2つの相関係数(下ペイン)をみると、逆相関関係(相関係数がー1)の関係が非常に強いことがわかります。つまりPFFDと長期金利は逆の動きをする可能性が高いといえます。

PFFDと米国10年物国債利回りの関係
PFFDと米国10年物国債利回りの関係

PFFDの分配金推移

分配金は減少傾向にあります。株価自体も2022年以降下落しているので利回りは下がりませんが、今後の分配金がどうなるのかは要チェックです。

年間合計分配金(米ドル)騰落率(前年比)
20221.284▲2.16%
20211.3123▲1.70%
20201.335▲2.63%
20191.3711▲2.02%
20181.3994
過去の分配金推移

PFF(iシェアーズ優先株式&インカム証券ETF)

PFFの基本情報は以下の通りです。

基準価額(米ドル)31.37 (2023/04/20)
純資産総額(百万米ドル)12,947.47 (2023/03/31)
分配金回数/年12回
分配利回り6.46 %
経費率0.45 %
設定日2007/03/26
運用会社BlackRock社
PFFのETF情報(2023/4/24時点)

こちらも分配利回りは5%を超えており、十分高配当と言える水準です。経費率がPFFDよりも高く0.45%と約2倍となっています。純資産はPFFDの6倍近くあり、安定感はPFFのほうが上かもしれません。

PFFの構成銘柄の上位とセクター内訳

PFFもPFFDと同様に金融機関への投資割合が多くなっています。トータルでは約500銘柄が組み入れられており、組み入れ銘柄数はPFFDの2倍となっています。

ティッカー銘柄比率(%)
WFCWELLS FARGO & COMPANY SERIES L(ウェルズファーゴ)1.86
CCITIGROUP CAPITAL XIII(シティ)1.36
NEENEXTERA ENERGY INC(ネクステラ エナジー)1.33
BACBANK OF AMERICA CORP(バンクオブアメリカ)1.31
DHRDANAHER CORPORATION(ダナハー)1.23
PCGPG&E CORPORATION(パシフィック ガス & エレクトリック)1.22
NEEPRNEXTERA ENERGY UNITS INC1.03
NEENEXTERA ENERGY INC(ネクステラ エナジー)1.03
JPMJPMORGAN CHASE & CO(JPモルガン)0.99
MTNAARCELORMITTAL(アルセロール・ミッタル)0.98
構成上位10銘柄(2023/1/27時点)

参考:BlackRock社「iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF

セクターなど割合
金融機関66.84%
資本財・サービス19.22%
公益事業13.41%
政府機関0.39%
キャッシュ、デリバティブ等0.14%
参考:BlackRock社 FactSheet

PFFの株価チャート

直近5年間のチャートはこのようになっています。

PFFの過去チャート
PFFの過去チャート

PFF(赤線)とPFFD(青線)の過去チャートを比較してもそれほど値動きに差はありません。

PFFとPFFDの比較
PFFとPFFDの比較

分配金を含めたパフォーマンスは以下の通りで、開始当初から見れば順当に伸びています。株価自体の伸びはありませんが安定した分配によりリターンが増えるETFといえます。

PFFのパフォーマンス推移
PFFのパフォーマンス推移

PFFの分配金推移

こちらも全体的に下落していましたが、2022年は前年比としては上昇しています。2023年はまだわかりませんが、3月までの平均分配金が0.187ドルなので、2022年の平均約0.153ドル(22年年間合計÷12)と比較すると、20%近い上昇になる計算です。

PFFDは分配金がほぼ一定(23年は0.105ドル/月)なので、PFFのほうが分配金の動きも大きそうです。

年間合計分配金(米ドル)騰落率(前年比)
20221.8349934.53%
20211.755537▲4.89%
20201.84575▲7.61%
20191.997674▲7.61%
20182.16224
過去の分配金推移

2866(グローバルX米国優先証券ETF)

こちらは国内市場で購入できるETFという時点で上の2つとは異なります。

基準価額937 (2023/01/30)
純資産総額(百万円)1373 (2023/1/30)
分配金回数/年12回
分配利回り5.06%
経費率0.26 %
設定日2022/09/30
PFFのETF情報(2023/1/31時点)

2866(グローバルX米国優先証券ETF)は2022年に開始したPFFDに連動する国内ETFです。株価は現在約940円で、配当は毎月分配とPFFDと同じです。信託報酬も0.26%と本家のPFDとほとんど変わりません。

2022年12月、2013年1月の分配金は400円でしたので、現在の株価で換算すれば約5%の分配利回り(年利)となります。

2866の株価チャート

運用開始からのチャートは以下のようになっています。まだ3カ月程度です。

2866の過去チャート
2866の過去チャート

PFFDと比較した場合、値動きが一致するわけではなく現在はPFFDよりもマイナスの動きをしています。正確に計算したわけではありませんが、この商品は円換算の価格で為替ヘッジを行っていないため、円高に動いた分が本家よりもパフォーマンスが落ちている原因と考えています。

下の図は2866(赤線)、PFFD(青線)、ドル円為替レート(ローソク足)です。

2866とPFFD、ドル円為替レートの比較
2866とPFFD、ドル円為替レートの比較

参考:グローバルX社「2866 交付目論見書

まとめ:2023年~2024年ならPFFDがよさそう

あくまで個人的な意見としてですが、、、

PFFDとPFFの値動きは大きく変わらないので、経費率の低さと分配利回りの高さから「PFFD」を選んでもいいかなと思います。(正直どちらでも大きな差はなさそうです)

もしかすると分配利回りはPFFが上回ってくるかもしれません。【2023/4/24追記】

PFFDと2866は好みが分かれるところです。仮にドル円の為替レートが全く動かないという条件下であれば為替コストもかからず、外国税額控除などの手間も省けるので、2866のほうが簡単に投資できると思います。

ただし、私は2023年~2024年は為替が円高に傾くと予想しています。その場合は為替ヘッジをしていない2866よりもPFFDのほうがパフォーマンスはよくなりそうです。そもそも円高に動く要因の米国の金利下落はPFFDの株価上昇にとってプラス要因です。

なので、今からこの3つのどれに投資するかを選ぶならPFFD>PFF>2866になるかなと思っています。外国株式口座の保有有無や金利、為替などの状況よっても変わってくるのでどれが良さそうか検討してみて下さい。

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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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