PER(株価収益率)とは?:利益からみた会社の評価

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

あなたは会社の株を買ったことがありますか?
目的は何にせよ、買うなら割安な時に買いたいですよね。
PERは株価が割安かを判断する指標の1つです。

PERはよく使われる指標ですので、きちんと理解しておきましょう。

この記事の概要
  • 利益からみた会社の評価を意味する
  • PERの値が大きい=割高
  • 1つのPERの値だけでは判断はできない
目次

PER (Price Earnings Ratio):株価収益率 とは

PERについて見ていきましょう。

PER = 株価 × 発行済み株式数 ÷ 当期純利益
PER = 時価総額 ÷ 当期純利益
PER = 株価 ÷ EPS(1株あたりの純利益)

上の3つはすべて同じです。以下のように項目が分解されます。

時価総額 = 株価 × 発行済み株式数
EPS  = 当期純利益 ÷ 発行済み株式数

さて、それではこの式からPERってどういう意味なの? ということです。

会社は株主のものという前提だと、時価総額はこの金額で会社が丸々買えますよ
ということになります。(実際にはありえませんが)

時価総額を当期純利益で割るということは、その年の利益が今後続くとするならば
何年間で買った時の金額(時価総額)を回収できるか
ということです。

時価総額が20億円の会社があり、当期純利益が1億円だとするならば、
PERは 20億 ÷ 1億 = 20倍 (1億円が20年間続けば時価総額が回収できる)
ということですね。

仮にこの会社を買収するとした場合、回収期間が短い方がよいのではないでしょうか。
つまり、PERが低い(回収期間が短い)ほうが割安ということになりますね。

PERのイメージ
PERのイメージ

EPS (Earnings Per Share):1株あたりの当期純利益

EPSは1株当たりの当期利益です。
1株当たりの収益性を測るものなので、値は大きい方がいいと思います。

当期純利益が1億円で発行済み株式数が100万株の場合
1億円 ÷ 100万株 = 100円

EPSはM&Aにおける株式交換比率を決定する際にも用いるそうです。

PERが増減するのはどういうときか

PERは上記の通り、「株価」「発行済み株式数」「当期純利益」で構成されています。
そのため、この値が変動すればPERの値も変動します。

PERが大きくなる要素
  • 株価が上昇する
  • 発行済み株式数が増える
  • 当期純利益が減少する

<株価>
簡単に言えば、、
買いたい人が多い ⇒ 株価が上がる
売りたい人が多い ⇒ 株価が下がる

人気がある商品は割高になっていくというのは、一般的な買い物と同じなので
感覚的にも理解できるのではないでしょうか。

<発行済み株式数>
増資等で発行済株式数が増加したり、株式消却等で発行済株式数が減少します。
昨今は企業の株主還元策として自社株を買い消却する動きが拡大しています。

現在は「自社株を除く発行済株式数」で計算する方法が主流になりつつあるそうです。
-野村証券 証券用語解説集「PER」-

<当期純利益>
当期純利益はその会社の通常営業活動以外にも、特別損益等も反映されるため、
予想以上のプラスやマイナスになることもあります。
極端に言えば当期純利益がマイナス(赤字決算)では、PERも計算上マイナスに
なるため、計算することに意味がありません。

PERは様々な要素で変動するので、これだけで判断するのは難しいということですね。

まとめ

PERについて簡単に説明してきました。
PERがどういう意味なのか、なんとなく理解いただけたでしょうか。

しかし、1つの会社の1回だけのPERではその値が何を意味するのか判断できません。
以下のように相対的に比較する必要があると思います。

  • 同じ会社で時系列のPERで比較する
  • 同業他社のPERで比較する

時系列でPERを比較することで、現在の株価が割安なのかを判断することができます。
業種ごとのPERの平均は異なるので、他業種と比べることにあまり意味はありません。
同業他社(特に規模が同じくらいの会社など)と比較しましょう。

PERは株価が割安かを測る指標になりますが、1つで判断することは難しいです。
様々な指標で判断する中の1つとして利用するのがよいのではないでしょうか。

ありがとうございました。

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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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