オプション取引の仕組みと基本戦略の4種類を図解でわかりやすく解説!

オプション取引は難しそう…

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

オプション取引は聞いたことがあるけど、試すのは難しそうと感じる人は多いと思います。オプション取引の仕組みは、高配当で人気の米国ETF「QYLD」でも取り入れらており、実はオプション取引を利用している商品もあります。

この記事では、オプションの基本である「コールオプション」「プットオプション」について図を利用してわかりやすく説明します。

オプション取引をしてみたいと思う人は是非参考にしてください。

この記事でわかること
  • オプション取引の概要
  • コールの買い、コールの売り、プットの買い、プットの売りの4種類の戦略
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目次

オプション取引の具体的なイメージを解説

オプション取引とは、ある金融商品をあらかじめ取り決めた期日に事前に定めた価格で売買できる権利を取引することです。

オプション取引のイメージ

これが具体的にどういうことかというと、このようなイメージです。

Aさん

商品を購入したいけど、今後さらに値段が上がるかもしれない

Bさん

この商品を1,000円で買う権利を売ります!
実際に値段が1,200円になっても1000円で売りますよ。
その代わり権利に50円もらうので、1,050円です。

Aさん

1,000円よりは値段が上がりそうだな。。
だったら権利の値段込みで1,050円で買おう。

これは、Aさんが「コールオプションを買い」、Bさんが「コールオプションを売る」ことになります。

Aさんは取引しようとする商品が値上がりすればその分利益が発生します。Bさんは商品の値段が上がらなければAさんは権利行使しないので、50円分(プレミアムといいます)が利益になり、商品はBさんが保有しているままのようなイメージです。

実際にはBさんが原資産を保有していなくても取引は可能です。これは「ネイキッドコール」と呼ばれますが、損失が無限大になる可能性があるのでリスクが高いです。

【図解】オプション取引の基本的な4種類の戦略を解説

オプション取引の考え方を理解してもらったところで、次は基本の4種類の内容について説明していきます。

オプション取引の基本の4種類
  • コールオプションの買い
  • コールオプションの売り
  • プットオプションの買い
  • プットオプションの売り

コールオプションの買い

コールオプションの買いは上の吹き出しの会話のAさんです。期日までに値段が上がると予想する商品をそれより安い価格で購入することができます。

下の図はコールオプションの買いの損益図です。

条件
  • 権利行使価格1,000円
  • プレミアム50円

コールオプションの買いの場合、損失は最大でもプレミアム分となります。権利行使価格以上の値段になると徐々にプレミアム分の損失が減少していき、下の図では1,050円が損失も利益も発生しない損益分岐点となります。

それ以上に価格が上がると利益は発生し、コールオプションの買いの場合は利益の最大は理論上無限大です。

コールオプションの買い 損益図

コールオプションの売り

コールオプションの売りは吹き出しではBさんになります。商品の値段が上がらないと予想しています。コールオプションの売りの損益図は下のようになります。コールの買いを反転させたような形です。

条件
  • 権利行使価格1,000円
  • プレミアム50円

コールオプションの売りの場合、利益が最大でもプレミアム分となります。権利行使価格以上の値段になると徐々にプレミアム分の利益が減少していき、下の図では1,050円以上になると損失が発生します。損失の最大は理論上無限大です。

コールオプションの売り 損益図
コールオプションの売り 損益図

コールの売りを利用した手法として有名なのがカバードコール戦略で、「QYLD」「XYLD」「JEPI」などで利用されています。これらのETFのカバードコール戦略の場合、すでに原資産を保有している状態なので、損失は無限大というよりも原資産を放棄するイメージです。

カバードコール戦略の損益図
カバードコール戦略の損益図

この図では権利行使価格=原資産価格(アットザマネー)をイメージしています。

プットオプションの買い

プットオプションは売る権利です。売る権利を買うというは違和感がありますが、難しい話ではなくコールオプションの逆というだけです。

例えば、商品を売りたいけど、この先商品の価格が下落するかもしれないとします。もう一方で、商品の価格は下落しないと考える人もいます。

条件
  • 権利行使価格1,000円
  • プレミアム50円

つまり、Aさんは1,000円とプレミアムを払って、商品を1,000円で売る権利を買います。Bさんは逆に1,000円で売る権利を売ります(Bさんはプットオプションの売り)。

1,000円(実際には950円)を下回ると、Aさんは利益が出るため権利を行使して商品を売ります。逆に1000円を下回らない場合、Aさんは権利を放棄し、Bさんはプレミアム分の50円だけ利益が出ます。プットの買いの場合、利益の最大は商品の価格がゼロになるところまでとなります。

プットオプションの買い 損益図
プットオプションの買い 損益図

プットオプションの売り

最後はプットの売りです。同様の条件だと損益図は下のようになります。

こちらはプットオプションの買いを反転させたような形で、利益の最大はプレミアム分、損失の最大は商品の価格がゼロになったところです。

条件
  • 権利行使価格1,000円
  • プレミアム50円
プットオプションの売り 損益図
プットオプションの売り 損益図

オプション取引のまとめ

上記の4種類のオプション取引をまとめると以下のようになります。

スクロールできます
取引の種類戦略権利放棄プレミアム利益損失
コールオプションの買い商品価格が上昇する可能支払う商品価格上昇に連動
※最大は無限
プレミアムに限定
コールオプションの売り商品価格は上昇しない不可受取るプレミアムに限定商品価格に上昇に連動
※最大は無限
プットオプションの買い商品価格が下落する可能支払う商品価格下落に連動
※最大は実質価格ゼロになるまで
プレミアムに限定
プットオプションの売り商品価格は下落しない不可受取るプレミアムに限定商品価格下落に連動
※最大は実質価格ゼロになるまで
オプション取引4種類のまとめ
オプション取引まとめ
  • 価格が上昇するときはコールオプション
  • 価格が下落するときはプットオプション
  • オプションの買いは権利放棄可能(損失がプレミアムに限定される)
  • オプションの売りは権利放棄ができない(損失が無限大)
  • オプションの買いはプレミアムを支払う
  • オプションの売りはプレミアムを受け取る

まとめ:オプション取引を試してみましょう

ここまで読んでいただきありがとうございました。

オプション取引に興味が出たらぜひ実際に取引してみて下さい。上のまとめにも書きましたが、オプションの売りは権利放棄ができないので(まぁそもそも権利を売っているので放棄というのも違いますが)、損失が拡大する可能性があります。

最初はコールの買いあたりから試すのがよいでしょう。
オプションまで駆使できれば投資の取引の幅が格段に広がりますよ!

ありがとうございました。

オプション取引もそうですが、最初はいろいろ勉強しないと高い勉強代を払うことになります。
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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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