現在のS&P500は一部の銘柄が引き上げていることは覚えておきたい

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

私は以前から米国株式市場がリセッション(景気後退)によって下落すると考えています。しかし、実際には2023年に入ってからのS&P500を見てもわかるように、株式市場は堅調な動きを続けています。正直なところ、私の下落予測はまだ崩れていませんが、それでも予想よりも半年ほど遅れていることは確かです。

リセッションが起こらずにこのまま米経済がソフトランディングすれば一番望ましいですが、楽観的な見方は危険だと感じています。特に、現在のS&P500の動きは上位構成銘柄の影響が大きいことは覚えておいたほうがよさそうです。

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目次

S&P500は上位構成銘柄の影響を受けている

以下のチャートはS&P500に連動する米国ETFである「VOO(バンガード S&P 500 ETF)」と、米国を代表する中型株400社で構成されている「IVOO(バンガード) S&P ミッドキャップ400 ETF」、その中で成長株で構成されている「IVOG(バンガード S&P ミッドキャップ400 グロースETF」を比較したものです。

VOO、IVOO、IVOGの年初来株価チャート比較
VOO、IVOO、IVOGの年初来株価チャート比較

このチャートを見ると、2023年3月頃からVOOの上昇率が大きい(つまり中小型株に入っていない大企業銘柄が上がっている)ことがわかります。次に、VOOの中でも特に構成割合が大きい銘柄を見てみます。以下のチャートはVOOとアップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、アマゾン(AMZN)、エヌビディア(NVDA)、グーグル(GOOG)の年初来からの株価チャートです。

VOOと個別銘柄の株価チャート
VOOと個別銘柄の株価チャート

年初来からでみると、これらの銘柄はVOOの上昇率を大きく上回っています。この銘柄だけでVOOの約20%の割合を占めており、米国株式が好調に見えるのは巨大企業の影響が大きいことを示しています。

特にエヌビディア(NVDA)は株価が大きく上昇しています。エヌビディアはGPU(画像処理半導体)の最大手であり、ChatGPTをはじめとする生成系AIの人気により急激に需要が高まっています。

ここから2回の利上げは株価下落のきっかけになるかもしれない

2023年6月のFOMCは久々に政策金利が据え置かれましたが、年内にあと2回利上げするのではという予想も出ています。FedWatchツールによれば、FOMC参加メンバーの多くはさらなる利上げが適正だと考えているようです。

出典:FedWatchツール
出典:FedWatchツール

さらに、直近では逆イールドが進行しています(つまり短期債の利回りが上昇している)。2023年3月頃から逆イールドの解消が進んでいるように見えましたが、最近では利回り差が拡大しており、このまま進むと1年以上にわたり逆イールドの状態が続きそうです。

過去30年間において、これほど長期間で深刻な逆イールドが発生した例はありませんでした。過去の実績から見ると、逆イールドが解消される時には米国株式市場が大きく落ち込む可能性が高いため、今後の展開には要注意が必要です。

過去30年の米国債券利回り差
過去30年の米国債券利回り差

先ほど示したVOOと個別銘柄のチャートに関して、2023年は個別銘柄が大きくVOOのリターンを上回っていましたが、一方で2022年の結果は逆で、これらの銘柄はVOOよりもはるかに大きく下落していました。特に、このような銘柄は金利上昇の影響も受けやすいため、さらなる利上げは株価に影響を及ぼす可能性があります。

2022年のVOOと上位構成銘柄の株価チャート
2022年のVOOと上位構成銘柄の株価チャート

楽観的にならずに株価下落に備えておくことは重要

この記事では株価が下落するかもしれないという前提で話しましたが、実際の展開がどうなるかはわかりません。S&P500の主要銘柄の株価が下落しない可能性もありますし、これらの株価が下落しても現在アンダーパフォームしている中小型株が追い付いてくるという予想を見ることもあります。

個人的にも株価下落が起きないことを望んではいます。ただし、決済の注文を入れたり、リスクヘッジの商品を保有したりするなど、下落が起きた場合に備えて準備をしておくことは重要です。

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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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