シリコンバレー銀行の破綻がなくても米国銀行株は下落したはず

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

2023/3/10にシリコンバレー銀行が破綻したことで、米国の銀行株が大きく下落しています。米国のみならず、スイスUBSによるクレディスイスの買収など世界的に金融不安が広がっています。日本でも銀行株は日々の騰落率が大きくなっています。

目次

VFH(金融セクターETF)とS&P500の比較

金融セクターETFであるVFH(赤線)とS&P500(青線)と比較すると3月中旬から大きく乖離していることがわかります。

VHFとS&P500の比較(年初来)
VHFとS&P500の比較(年初来)

もちろん、実際に多くの銀行株が大きく下落しています。

赤:金融セクターETF(VHF)、黄色:バンクオブアメリカ(BAC)、青:JPモルガン(JPM)、紫:シティグループ(C)

米国の主要な銀行と金融セクターETFの3月以降の株価推移
米国の主要な銀行と金融セクターETFの3月以降の株価推移

このあたりのことも影響して、利下げ予想はかなり早くなってきており、23年7月頃から利下げが始まるのではないかという予想が増えてきました。

出典:FedWatchツール

銀行株は政策金利に影響することが多く、政策金利とあわせて株価が下落することが多いです。とはいえ、金利下落はxxショックのような出来事と連動することが多いので、株価が下落するのも仕方ない部分も多いですが。

リーマンショックのタイミング
リーマンショックのタイミング
コロナショックのタイミング
コロナショックのタイミング

もちろんこれだけではわかりませんが、結果として金利下落が早まりそうなので、株価の下落もいっしょにおきそうです。

米国のカード支出が減少しているらしい

25日の日経新聞によれば、18日に終わる週のクレジットカード支出は前年同時期から10.3%減少したそうです。ここでもシリコンバレー銀行破綻の影響が出てきています。

ちなみに、コロナ後から落ち込んでいた個人向けクレジットカード残高は21年から戻ってきてコロナ水準前まで増加していました。四半期ごとのデータしかありませんが、23年以降減少していく可能性もありそうです。これはクレジット利用だけでなく、消費マインドの減少を伴って企業業績にも影響してくるかもしれません。

クレジットカード残高(青)とクレジットカードの延滞率(赤)
クレジットカード残高(青)とクレジットカードの延滞率(赤)

ここから金融セクターはS&P500よりも下落しそう

セクターローテーション的には金融セクターは景気回復期(金利が上がっていくタイミング)で上がるセクターです。これから起こる金利下落局面ではS&P500よりも厳しい展開になりそうですので、個別株を含めて注意が必要です。

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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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