こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。
証券会社から提供されているスクリーニング・分析ツールは機能は様々です。その中でも今回紹介するマネックス証券のツール「銘柄スカウター」は証券会社から提供されるツールの中で最も優秀と言っても過言ではありません。
この記事では銘柄スカウターの使い方を説明しますが、すべて見ると長いので目次から必要なものだけチェックしてもOKです。
銘柄スカウターはマネックス証券の口座を保有していたら利用可能です。マネックス証券は取引で利用しなくても口座開設するだけでも非常にお得な証券会社です。
銘柄スカウターとは?米国株版やアプリもある?
銘柄スカウターは個別銘柄のスクリーニングや決算書の分析ができる便利なツールです。
銘柄の分析は、売上高や業績、今後の事業計画など様々な情報を調べる必要があるので手間がかかります。銘柄スカウターはそのような情報を見やすくまとめてくれています。「銘柄分析のやり方なんてわからない…」という人でも、理論株価で今の株価が割安かどうかを判断してくれる機能などもあります
定期的に新しい機能を追加してくれているのもうれしい点です。直近では2022年12月21日に21度目の機能拡充(株主還元関連の各種情報を追加)がされました。
過去の機能拡充についてはこちら(最下部にあります)「銘柄スカウターに自社株買いデータを追加!」
銘柄スカウターを使うには
国内版の銘柄スカウターはマネックス証券の口座を保有していれば利用可能です。また、銘柄スカウターは米国版もあるので、米国個別銘柄へ株式投資している人にもおすすめです。


個別アプリはありませんが、スマホ表示に最適化されていますので、スマホ利用も問題ありません。


銘柄スカウターでできること
銘柄スカウターの使い方を順番に説明していきます。まずは、タブに沿って説明していきます。


- 銘柄を比較する
- 決算スケジュール
- 業績修正を探す
- アナリストの予想変化
- 業績ニュース
- 適時開示
銘柄を比較する
自分で選んだ複数の銘柄を比較できる機能です。左上の「銘柄を比較する」タブを押すと、下の画面になります。企業名(銘柄コードでも可)を入れて対象を選択すると設定できます。
任意の銘柄を横並びでチェックしたいときや、投資したい業種は決まっているので同業種内でチェックしたいときには便利です。下は海運株(同業種の比較)を選んでいます。表示したい項目なども比較的任意に追加削除ができます。ただし、1項目ごとではありません。(下でいうと「投資指標」というグループ全体を表示するかどうかを選べるイメージです)


上の画像は「銘柄比較一覧」タブになっていますが、「通期業績グラフ」タブはこんな感じです。こちらは視覚的にとらえやすくなっています。前期比や利益率といったグラフをチェックすることもできます。


決算スケジュール
これは頻繁に使うものではありませんが、いつどの企業が決算発表するかがわかりやすくなっています。特定の銘柄がどこにあるかはわからないので、ざっと眺める時や、この日決算発表企業が多いなーといったレベルになると思います。
「決算スケジュール」タブを押すと、下の画面に移動します。当月と前後の月が表示されます。下に当月の決算発表銘柄がずらっと表示されていますが、カレンダーの数字(件数)を押すと、その日決算発表する銘柄の少し詳しい情報が表示されます。


各日付の決算発表銘柄はこんな感じです。直近までの決算上jきょうが天気マークでわかりやすくなっているのが見やすいと思っています。(以下は3月30日の「12件」を押した場合)


業績修正を探す
業績を修正している銘柄を選択することが可能です。銘柄スカウターのログイン画面から「業績修正を探す」タブを選択します。
タブを選択後、下画面の赤枠にある好みの条件を選択後、右下にある「検索する」ボタンを押下するとそれに該当した銘柄が表示されます。下にある「売上高」や「営業利益」タブを変更すると表示される内容も変わります。


アナリストの予想変化
銘柄を決められるわけではありませんが、アナリスト予想が変化している業種や銘柄を探すことができるのは面白い視点だと思いました。この画面から理由はわかりませんが、上方修正が多いとすれば、何かしらプラス材料があったと予想できます。




今度はアナリスト予想変化の中の「業種一覧」を見てみます。下記画面を見ると、理由はわかりませんが電気機器や情報通信業種が上方修正、下方修正ともに多くなっています。変化数が少ない業種は比較的固い見通しを出したり、世の中の動きなどに業績が影響しにくいと言えるかもしれません。


業績ニュース
アナリストの予想変化の詳しい版みたいなイメージです。「細かく条件を設定する」を選ぶと、日付や業種などを選択して検索することも可能です。他にもお気に入り銘柄を登録しておけばその銘柄のニュースを選ぶこともできます。


個別のニュースを選ぶと、詳しい内容をチェックできます。売買の目安になる株価を検討するのに役立ちます。


10年スクリーニングの使い方
10年間という単位でスクリーニングができる無料のツールは私が知る限りありません。条件もかなり細かい内容が設定できるので、絞り込みが容易にできます。
スクリーニング条件のいくつかはデフォルトで作成してくれています。自分で新たに条件を作りたい場合には新規作成することも可能です。10年スクリーニングタブを選択すると下記の画面に遷移します。


おすすめスクリーニング(作成済みのもの)
まずは、すでに作成済みの条件を見てみます。
画像の下のCheckのスクリーニング条件を選択してみます。
すると、下記の画面のようなおすすめスクリーニング条件が表示されます。


おすすめスクリーニングを選択しているので、条件はすでに設定してくれています。
スクリーニング条件の新規作成
新規で作成する場合には、新規ボタンをから作成可能です。(10年スクリーニング画面参照)
すると、条件を設定できる画面へ遷移します。
画面の内容は、上のスクリーニング画面とほぼ同様です。
左下にある条件追加ボタンを押すと詳細な条件を追加することができます。




詳細な条件は下記の5つの分かれています。
※下の画像はクリックすると拡大できます。
- 通期業績
- 四半期業績
- 今期会社予想
- アナリスト予想
- 分析指標・アナリスト評価・株価
試しに、以下の条件でスクリーニング条件を設定し、マイスクリーニングに登録してみます。
- 東証プライム
- 業種指定なし
- 時価総額200億円以上
- 成長率(10年)10%以上
- 予想PER(会社予想)20倍以下
すると、45件ヒットしていることがわかります。
ここでスクリーニングしてもよいのですが、今回はいったんマイスクリーニングに登録します。
今後同様の条件で実施したいときに、楽になります。
スクリーニング条件に任意の名称を設定して保存します。
スクリーニング条件を保存すると、マイスクリーニングに保存されます。
「スクリーニング」ボタン(下画像右側)を押下すると設定した条件でスクリーニングを実施します。




下記のような形で結果を返してきます。


個別銘柄の企業分析方法
検討する銘柄を決定したら、個別に情報を確認します。
最終的には各企業の有価証券報告書などもチェックすると思いますが、全体像を把握するのに便利なツールです。
この記事では下の画像で赤枠で囲っている「企業分析」「セグメント・海外」「理論株価」について紹介します。


企業分析
企業分析タブでは今期の状況のほか、最も重要な売上や利益などの業績情報が10年分確認することができます。
また、4半期単位ごとに確認するといった見方をすることも可能です。
業績の推移はこのような形です。
前期比や指数、利益率といったタブも準備されていることがわかると思います。
例えば通期業績の利益はこのような表示です。
下の右側はキャッシュフローの遷移です。
貸借対照表や各種指標も確認することができます。
貸借対照表に関しては、個別項目の推移や時系列ごとの増減なども確認することができます。
セグメント・海外
セグメントごとの売上などは個別調査をするときは必須だと思います。セグメント売上や海外売り上げは地味に調べにくい内容ですが、このような形で簡単にチェックできるのはありがたいですね。
- セグメント構成と業績推移(四半期業績も可能)
- 海外売上高構成と売上高推移
ここまで簡単に見れるのは、銘柄スカウターかバフェット・コードくらいしか思いつきません。
下記の画像では、セグメント別業績推移を載せていますが、このほかにもセグメント別の利益なども確認できます。
また、海外売上なども同様に確認可能です。
配当・株主還元
2022年12月のアップデートで「配当」タブが「配当・株主還元」タブに変更されました。
- 1株当たりの配当金推移
- 当該銘柄の配当利回りや配当性向が全体のどの位置にあるか
- 総還元性向の推移
- 自社株買い情報


1株当たりの配当金の推移は以下のような感じです。配当性向の推移が一緒に見れるともっとよいと思うのですが。。


アップデートにより総還元性向が見れるようになりました。総還元性向は最近四季報でも記載されるようになった指標です。簡単に説明すると配当+自社株買いを当期純利益で割ったもので、当期純利益のうちで株主還元の割合がどれだけかを示す指標です。配当性向に自社株買い分の金額が上乗せされるようなイメージです。


理論株価
かなり珍しい機能だと思うのですが、理論株価を算出して現在の株価が割安かどうかを判断してくれます。
もちろん、その算出理論が100%正しいということではありませんが、まったく分析できない、分析は苦手という人は参考にするのはよいと思います。




銘柄スカウターでできないこと
銘柄スカウターと同じように、スクリーニングと分析ができるツールとして有名なのは「バフェット・コード」があります。


バフェットコードでできることで銘柄スカウターでできないことということになります。他にもあるかもしれませんが、私がバフェットコードでよく使う機能で銘柄スカウターでも使えればいいなと思うものです。(実は私が知らないだけで実際はできたらすみません)
- 決算データをダウンロード
- 類似企業のチェック
この決算データのダウンロードというのは、CSVデータをダウンロードするという意味です。バフェットコードだとCSVダウンロードができるので、エクセルで取り込んで分析することが容易にできるのですが、銘柄スカウターだとそれができません。
また、類似企業をチェックするというのが難しいです。自分で銘柄を選んで「銘柄を比較する」タブを利用することはできますが、自動で類似企業と比較するということができません。バフェットコードだとこんな感じで見れるのですが。


銘柄スカウター米国株
銘柄スカウターは米国版と中国版もあります。米国版と中国版の銘柄スカウターを利用するには外国株取引口座の開設が必要です。
米国版と中国版はプロフェッショナル機能とノーマル機能でできることが少し変わります。(少し米国株(中国株)を取引していればプロフェッショナル機能が使えます)


参考:マネックス証券「銘柄スカウター米国株と中国株のご利用条件について」
銘柄スカウター米国株 個別銘柄ページ
基本的には国内版銘柄スカウターと同じような機能です。


ランキング機能
国内版にない機能として、ランキングというタブがあります。下の画面の通り、市場や区分を選んで値上がり率や時価総額のランキング上位を検索可能な機能です。


まとめ:マネックス証券を使わなくても銘柄スカウターは使うべき
結論として、銘柄スカウターは非常に便利で悪く言う人はほとんど見たことがありません。マネックス証券を使わなくても、銘柄スカウターを使うのはありです。
マネックス証券で口座開設すれば利用できるので、口座開設しちゃいましょう。