2023年のインデックス投資は失敗する!? おすすめは分野を絞った投資

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

2022年は主に2つの理由で世界経済が混乱しています。1つはロシアの侵攻を発端とするエネルギー問題です。もう1つはコロナの危機対応で行った金融緩和政策により米国で過度なインフレが起きていることです。

欧州でも利上げが発表されていますが、日本の中では特に米国の利上げが頻繁に取り上げられています。

このような状況から2023年は米国の株価は下落すると予想でき、市場全体をインデックスとした投資は成績がマイナスになるリスクがあります。

この記事では2023年のインデックス投資のリスクを解説していきます。

この記事の概要
  • 米国の政策金利は2023年にピークになり、その後下落していく
  • 過去の実績では政策金利下落時は株価も下落した
  • S&P500を含む米国インデックスは分散力が強いわけではない
  • S&P500は上位銘柄の影響を受けやすく、構成割合上位セクターはインデックスを下回っている
  • セクターETFや個別株投資がおすすめ

ちなみに私も分散投資することには賛成です。特にアセットアロケーション(資産配分)は重要だと考えています。

目次

2023年の米国株式市場見通し

まず、米国の状況をみると、2022年の年末までに政策金利が90%以上の確率で4.00%以上まで政策金利が上昇することが予想されています。

2022年年末の政策金利予想
出典:CMEグループ 2022年年末の政策金利予想

長期的には、2023年に政策金利はピークを迎え、その後下落していくと考えられます。利下げが完了するのは2025年以降になる予想です。

2022年年末の政策金利予想
出典:CMEグループ 2022年年末の政策金利予想

以下の記事でも紹介した通り、過去の実績では政策金利が下落している状況では株価も下落しているため、2023年以降は米国株も全体として下落することが予想されます。

出典:TraidingViewにて作成

米国インデックスは分散力が強いわけではない

米国インデックスで特に人気なのは「S&P500指数」です。S&P500は米国の時価総額約80%を網羅しており、米国市場全体へ投資できると言われています。(S&P500の詳細は以下の記事を参考にしてください)

ただし、S&P500は時価総額加重平均型の指数であるため、全体の80%を網羅していても時価総額上位銘柄に多く投資することになります。現在のS&P500構成銘柄上位はこのようになっています。この5社で約22%を占めており、分散といっても上位の銘柄の影響を大きく受ける結果となります。

銘柄ティッカー比率(%)
アップルAPPL7.16
マイクロソフトMSFT5.79
アマゾンAMZN3.29
テスラTSLA2.05
グーグルGOOGL+GOOG3.71
S&P500構成上位
※グーグルはGOOGLとGOOGを合算した数値

また、S&P500の中で情報技術セクターが約27%を占めており、S&P500指数の成績をアンダーパフォームしています。以下はS&P500【緑線】と情報技術セクターETF(VGT)【オレンジ線】との比較です。

出典:TraidingViewにて作成

情報技術セクターが足を引っ張れば、S&P500の下落を強めることになります。

ここではS&P500(=VOO)を上げましたが、VTやVTIなども構成銘柄やセクター割合などは理解して投資しましょう。

セクターETFや個別銘柄が有力な投資になる

ここまで話した通り、以下の2点からも米国インデックスに投資すれば安全というわけではないことが分かったと思います。

  • 米国株は下落する可能性が高い
  • S&P500でも特定の銘柄の影響を受けやすい

これに対応する方法としては投資する分野を狭めるということになります。

セクターETF

有効な投資の1つはセクターETFです。先ほど情報技術セクター(VGT)がS&P500をアンダーパフォームしている説明をしましたが、セクターによってはS&P500ををアウトパフォームしています。

現在有力だといわれているは、ヘルスケアセクター(VHT)エネルギーセクター(VDE)です。あとは公共事業セクター(VPU)なども下落に強いと言われています。各セクターETFについてはこちらの記事で紹介していますので参考にしてください。

上からエネルギー(VDE)【オレンジ線】、公共事業(VPU)【黄色線】、ヘルスケア【青線】、S&P500【緑線】となっています。

どれもS&P500の成績を上回っていますが、特にエネルギーは高い数字を出しています。ヘルスケアは2022年はそこまでよい成績ではありませんが、ヘルスケアセクターの強みは下落にもある程度強く、株価上昇時にも強いというところです。どんなタイミングでも長期保有できるセクターです。

現在エネルギーは好調ですが、時事情報や地政学的な情報にも影響されやすいので玄人向きだと思います。自分には手が出せないかなり難しい分野だと感じます。

セクターETF比較
出典:TraidingViewにて作成

私はヘルスケアセクターを結構信じてます。。こちらの記事もどうぞ。

個別株投資

もう1つは個別株投資です。2023年は個別株投資が重要になると考えています。個別株に関しては調査のしやすさや、分配金の二重課税対策の観点からも、米国株投資に慣れていない人は日本株のほうが投資しやすいと思います。

日本企業でも上昇する銘柄はたくさんありますよ。

当然ですが、どんな個別株を買っても良いというわけではなく、下落局面でも上昇する銘柄を選別する必要があるので、常に勉強は必要です。

上昇しそうな業種で、上昇しそうな銘柄を選ぶというのが王道の探し方になるのではないでしょうか。個別株の分析についてはこちらの記事でも簡単に紹介しています。

まとめ:インデックス投資を盲目的に信じるのはやめたほうがいい

ここまで読んでいただきありがとうございました。

この記事で一番言いたいことは、インデックス投資だから大丈夫と信じ込むのはやめたほうがいいということです。

ちなみに私もインデックス投資はしていますし、分散投資は重要だと思います。この記事内の対策はセクターETFや個別株といった株式の対策をあげましたが、そもそも債券コモディティといった別資産への投資も有効です。

いろんな情報を検討した上で投資していくようにしましょう。2023年がどうなるか不安でもあり楽しみでもあります。

ありがとうございました。

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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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