日本郵船(9101)の株価はなぜ上がる?株価と配当は今後下がる可能性大なので要注意!

【2023/8/15】2024年3月期第1四半期の情報を追加しました。

こんにちは、みたお(@mitao_kabu99)です。

この記事を記載した2023年2月時点で、日本の海運株は日本郵船(9101)商船三井(9104)を筆頭に超高配当銘柄になっており、配当利回りが15%を超えている銘柄もあります。

急いで株を買わなくちゃ…

こんな風に短絡的に考えるのは危険です

日本郵船(9101)の配当利回りがなぜ高いのか、今後どうなっていきそうなのかを見ていきます。

日本郵船の特徴
日本郵船の特徴

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目次

【最新】2024年3月期第1四半期決算情報(2023/8/15追記)

8月3日に24.3期第1四半期の決算が発表されました。予想通り大幅な減収減益となっています。

24.3期第1四半期決算発表結果
24.3期第1四半期決算発表結果

今期の配当予想は中間60円/株、期末70円/株となっており、通期で130円を予定しています。現在の株価約3800円から計算すると配当利回りはおよそ3.4%まで下がりました。

ただし、この決算発表の後も株価が上昇しています。下落率が想定よりも小さかったからなのか、年会配当の下限が100円(配当利回りとしてはおよそ2.5%)というのが下支えしてるのか、いずれにしてもなぜこんな株価推移をするのか私はちょっと理解できていないです。。。

日本郵船の直近の株価推移
日本郵船の直近の株価推移

日本郵船100株で2023年の配当金はいくらもらえる?

2023/2/11時点でSBI証券のスクリーニングツールで配当利回り10%以上の銘柄を検索すると、以下の企業が出てきました。

銘柄名配当利回り(%)株価(円)
明和産業(8103)17.05698
日本郵船(9101)15.103201
商船三井(9104)12.123300
セレスポ(9625)11.45873
ベリテ(9904)11.30354
乾汽船(9308)11.261989
配当利回り10%超の銘柄(2023/2/11時点)

一番上の明和産業(9101)は、22.3期配当が例年の数倍であったため、配当利回りが異常に高くなっていますが、今期は4%弱まで落ちます。そう考えると日本郵船(9101)の15.10%はひときわ目立ちます。

配当利回り15%ということは、1,000万円投資したら150万円の配当がもらえるということなので税金等を考えなければ簡単に配当金生活ができそうです。ところがそんなに簡単な投資ではありません。

日本郵船の基本情報

名称日本郵船(9101)
企業URLhttps://www.nyk.com/
決算月3月
上場1949.5
特色海運で国内首位。陸空運強化、傘下に郵船ロジ、日本貨物航空。コンテナ船は18年4月事業統合
連結事業定期船8(385)、航空運送8(39)、物流37(7)、不定期専用船43(14)、不動産0(51)、他4(-1) <22・3>
日本郵船(9101)企業概要

日本郵船の配当金 2024年の権利確定日はいつ?

日本郵船の決算月は3月ですので、権利確定日は3月末営業日となります。実際に配当をもらうには権利付最終日までに約定しておく必要があります。

3/29(水)3/30(木)3/31(金)
権利付最終日権利落ち日権利確定日
23年3月の権利確定日

中間配当がある場合は9月なので、9月末営業日から2営業日前には購入しておきましょう。今の日本郵船は超高配当銘柄ですので、権利落ち日には株価がかなり落ちることを見込んでおきましょう。23年3月は20%近く下落するのではないかと予想しています。

24.3期は1株当たり中間配当60円、期末配当70円となっており、通期で1株当たり130円の見込みです。中間9月、期末3月となるため、権利付き権利確定日は以下の通りとなります。

2024年3月期日程配当金(予)権利付き最終日権利落ち日権利確定日
中間配当60円2023/9/27(水)2023/9/28(木)2023/9/29(金)
期末配当70円2024/3/27(水)2024/3/28(木)2024/3/29(金)
24.3期配当情報

日本郵船の配当利回りが高い理由

日本郵船は2020年から2022年3月頃までに株価が10倍近く上昇しています。1株当たりの配当は30倍~40倍近い上昇をしているので、株価の伸びに対して配当はそれ以上に伸びています。

日本郵船の株価推移
日本郵船の株価推移

配当利回りの計算は以下のように計算します。

配当利回り = 1株当たりの配当金 ÷ 株価

配当利回りが高かったのは、1株当たりの配当金(分子)の割合が、株価(分母)と比較してどんどん大きくなったからです。

日本郵船の配当金推移

日本郵船の過去配当推移はこのようになっています。

1株配当配当性向
2013/0313.33円35.9%
2014/0316.67円25.7%
2015/0323.33円25.0%
2016/0320.00円55.8%
2017/030.00円
2018/0310.00円25.1%
2019/036.67円-7.6%
2020/0313.33円21.7%
2021/0366.67円24.3%
2022/03483.33円24.3%
2023/03520.00円25.1%
2024/03(予)130.00
1株配当と配当性向の推移

これを見てわかることはこの3つです。

配当の推移からわかること
  • 配当が急激に伸びたのは21年から
  • 配当性向は大きく変わっていない
  • つまり業績が悪化すれば一気に配当利回りが悪くなる

高利回りになったのは近年の業績が急上昇したからで、それまではそこまで高配当というわけではありませんでした。配当性向はほぼ一定なので、利益がたくさんでれば配当も出るといったイメージです。逆に利益が小さくなれば当然配当も小さくなることは予想の範囲内です。

1株当たり配当下限は100円、配当性向の目標は30%

2023年3月10日に発表された日本郵船の中期経営計画で、株主還元についても記載されています。配当に関連する事項としては主に以下の2点です。

株主還元方針(配当関連)
  • 配当性向の目安を従来の25%から30%に引き上げ
  • 1株当たりの配当下限を100円に引き上げ
株主還元方式 2023.3.10発表中期経営計画より抜粋
株主還元方式 2023.3.10発表中期経営計画より抜粋

参考:日本郵船 中期経営計画 https://www.nyk.com/profile/plan/ (左記リンクから別タブで開けます)

つまり、現在は利益が出ているので配当も多く出ていますが、業績が悪化すれば一気に配当利回りが悪くなるということでもあります。それでは、日本郵船の今後の業績はどうなるでしょうか?

日本郵船の業績はなぜ急上昇したのか

日本郵船の業績を考える前に損益計算書を確認してみます。日本郵船の直近の業績と24.3期の予想はこのようになっています。

売上高営業利益経常利益純利益1株益
20.31,668,35538,69644,48631,12961.5
21.31,608,41471,537215,336139,228274.9
22.32,280,775268,9391,003,1541,009,1051,991
23.32,616,066296,3501,109,7901,012,5231,994
24.3(予)2,170,000146,000220,000220,000432.93
前期比▲17.05%▲50.73%▲80.17%▲78.27%▲78.28%
業績(百万円)

損益計算書の読み方を知っていれば、これが特殊だということがわかると思います。(ちなみに不正とかいうわけではありません。)

基本的に営業利益⇒経常利益⇒当期純利益と進むにつれ、利益の額は減っていきます。それにもかかわらず日本郵船の業績は経常利益から急激に増えています。(24.3期に関しては、経常利益の下落率が大きくなっています。)これはなぜなのかということです。

日本郵船の損益計算書をチェックすると理由がわかる

日本郵船の損益計算書を確認すると、「持分法による投資利益」が大きな数字になっていることがわかります。経常利益が大きくなっている理由がこれです。営業利益などと比較しても異常といっていい数字です。

日本郵船 損益計算書
日本郵船 損益計算書

参考:日本郵船 有価証券報告書等 https://www.nyk.com/ir/library/yuho/

この持分法による投資利益は、日本郵船の持分法適用会社ONE社(OCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.)の業績によるものです。

ONE社(OCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.)はどんな会社なのか?

ONEジャパン

ONE社は日本郵船(9101)商船三井(9104)川崎汽船(9107)の定期コンテナ船事業を事業統合した会社です。(出資比率は日本郵船38%、商船三井31%、川崎汽船31%)

100-199万TEUクラスの規模で世界第6位(2017年6⽉時点での3社船隊規模合計)に位置しています。事業戦略として、特に北米およびアジア域内航路を中心とした差別化戦略を採用しています。

TEU: Twenty-foot Equivalent Unit, 20フィートコンテナ換算
コンテナ業界はMSC(スイス)、MSK(デンマーク)が2025年1月末で提携契約終了となりました。CMAーCGM(仏)のNOL買収、中国企業の合併、日本のONE社など、近年業界再編が進んでいます。

ONE社の2022年度第3四半期の決算は対前年同期比で大きく減益

2023年1月31日にONE社から2022年度第3四半期の決算説明資料が発表されましたが、対前年同期比では大きく減益となっています。

上期実績が大きいため1年全体としては前年と大きく変わらないかもしれませんが、直近は大きく数字を落としていることを理解しておかないといけません。

ONE社 2022年度第3四半期決算情報
ONE社 2022年度第3四半期決算情報

大きな理由は北米商品在庫の積み上がり、欧州の消費減退、運賃市況の急降下などがあげられ、回復には時間がかかる見込みです。

参考:ONE社決算説明資料 https://jp.one-line.com/ja/news/financial-results-fy2022-3rd-quarter

日本郵船(9101)株価の今後の見通しは悪い

ONE社も今後減益が続く見込みで、上で説明した持分法による投資利益は来年以降小さくなってくると考えらえれます。23.3期は耐えそうですが、次の24.3期の業績は厳しい状況になりそうです。減配されると予想できるので今後の株価も下落してくるのではないでしょうか。

日本郵船(9101) 株価は2020年から10倍上昇

日本郵船は2020年頃(当時の株価は約400円)から株価が上昇を続けて2022年に4,100円を超えました。実に10倍上昇しています。(いわゆるテンバガー銘柄)

現在は高い圏内でもみあっていますが、今後この水準が続くかどうかはわかりません。というよりも次に説明する通り、下落圧力が強くなるはずです。

日本郵船(9101)の株価推移
日本郵船(9101)の株価推移

日本郵船 23.3期第三3半期決算発表内容

日本郵船が第3四半期決算で発表している通期業績予想(2Q決算時の予想比)は売上高、利益など軒並み下方修正しています。2Q決算時からの比較なのでかなり短い期間で急速に悪化していると考えられます。

日本郵船 第3四半期決算発表内容
日本郵船 第3四半期決算発表内容

これは、ONE社の減益理由にもある通り、タンカー運賃の減少が日本郵船にも大きな影響を与えているはずです。特に22年10月頃からの下落が大きく、20年以前の大きな利益が出る前の水準に戻りつつあります。

定期運賃市況

参考:日本郵船 海運市況  https://www.nyk.com/ir/financial/shipping/

配当が落ちれば株価が下がると考えられる

24.3期は利益の減少とともに減配する可能性が高いです。すると、日本郵船へ投資する魅力が減るので、株価もかなり下落するのではないかと考えられます。(株価と配当の下落、どちらが先かわかりませんが)

高配当株の場合、減配してしまうと投資するメリットがなくなってしまいます。その時に株価も下落すると売却タイミングを失います。今後の日本郵船の動きを考えると売り抜けるタイミングが重要です。

マーケットラボの株価予想

2023/7/11時点での松井証券マーケットラボの株価予想は以下のようになっています。多分ですが、目標株価や理論株価は将来的な予想があまり入っていないようです。そのため、アナリスト予想や個人投資家予想の株価は売りと判断していると予想しています。

マーケットラボの株価予想
マーケットラボの株価予想

銘柄スコアも業種平均よりも上回っていますが、この記事で説明した通り、そろそろ海運全般が厳しい状況になりそうだと予想しています。

マーケットラボの銘柄スコア
マーケットラボの銘柄スコア

ここでは松井証券のマーケットラボの株価予想と銘柄スコアを紹介しました。マーケットラボは銘柄分析で株価予想をするときの参考にするのにおすすめです。

日本郵船ののIR情報と決算数値分析

画像はバフェット・コードの情報を使用しています。

https://www.buffett-code.com/company/9101/financial

日本郵船の概要
日本郵船の概要

売上の推移

22.3期と23.3期にかけて大きく上昇しましたが、24.3期の売上は減少見込みとなっています。今後この傾向が続くと予想されます。

売上の推移
売上の推移

利益の推移

24.3期の利益は大きく減少する見込みです。特に経常利益以降は上で解説したONE社の影響も大きくなっています。25.3期も減少するのではないかと予想しています。

利益の推移
利益の推移

キャッシュフローの推移

24.3期は売上・利益減による営業CFの減少と、配当減少による財務CFの増加(支出の減少)によって、21.3期のように、全体的に小さなあたりになると予想できます。

キャッシュフローの推移
キャッシュフローの推移

まとめ:日本郵船で配当金生活ができるか?【回答】無理です

ここまで読んでいただきありがとうございました。

日本郵船は面白会社ですね。個人的な意見としてはこれから投資するのは遅いです。現在保有している人はすでに売り抜けるタイミングを考える時期がきているといえます。

高配当株は魅力的ですが、今は他の投資先を検討するほうが良さそうですね。

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この記事を書いた人

◆ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)
大卒から15年以上、東京でシステムエンジニアとして働いたが40歳を前にFPに転身。ライフプランや資産運用に関する無料セミナーや個別相談を通じてお金に不安がある人の悩みを解消中。
得意な分野は資産運用。最近は不動産投資型クラウドファンディングの運用割合を増やし、投資初心者の方にもおすすめの分散投資先として布教中。

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